お布施の金額相場はどのくらい?年忌法要・宗派ごとに解説をします

公開日 : 2020/11/8

更新日 : 2020/11/8

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法事のお布施は、足を運んできてくださった僧侶への感謝の気持ちです。しかし、お布施の包む金額が詳しく分からずに悩んだことがある人は多いはずです。今回は、宗派や法要別にお布施の金額の一例やお布施の渡し方、マナーについて紹介を致します。

公開日 : 2020/11/8

更新日 : 2020/11/8

目次

そもそもお布施とは?

お布施は、お寺のお坊さんに謝礼として渡すお金という意味合いとされています。寺院や霊園の活動を維持するためのお供えをして、御本尊を守ることで故人の供養を行うというわけです。

 

お布施は、本来読経や戒名の対価というわけではなく、自分の持ち物を見返りを求めずに差し出すものとされています。そのため、金額にルールは決まっておらず。お布施の料金目安を表記したサービスが大きな批判となったケースがあります。

 

しかし、普段から使う機会が少ないお布施の金額は、具体的に指定してもらいたい方も多くいらっしゃいます。

法事のお布施の金額相場とは?

法事の金額曹は、地域によっても若干の違いがあり、檀家や菩提寺との関係がある場合は直接相談する必要があります。まずは、法要ごとに解説をしていきます。

忌日法要

ここでは、忌日法要について詳しく紹介をしていきます。

初七日

初七日は、命日から中目に行う法要のことを指します。故人の魂が三途の川を無事に渡りきる日とされています。

 

最近は、日にちを改めて初七日法要だけを行うところは少なく、葬儀後に初七日法要を行うところが増えています。葬儀と初七日法要を同日に行う場合は、お布施をまとめてお渡しするケースが多くあります。

 

しかし地域によっては、別々に包む場合があるため、住んでいる地域の慣習に合わせて用意されるとよいでしょう。

 

一般的な相場としては、初七日のお布施金額は、3万円~5万円ほどです。もし、葬儀後に初七日を行う場合は、葬儀のお布施も必要となってきます。葬儀のお布施の金額は20万円~50万円が相場です。葬儀と初七日を同日に行う場合は、合計した額を包みましょう。

二十七日一六七日

仏教では、故人が亡くなられてから四十九日間のことを中陰と呼ばれています。中陰は、亡くなった御霊が生まれ変わって、次の世界に行くまでの期間とされており、その間、七日間毎に審判を受けます。

 

生まれ変わりの場所がよりよい世界であることを願い、七日間毎に法要を行います。最近では、初七日と四十九日だけの法要をするところは多く、二七日~六七日の法要を行うところが減っています。

 

ですので、お住いの地域がきちんと七日ごとに法要を行っているかどうかを確認しておくことをおすすめします。

四十九日

四十九日は満中陰と呼ばれており、御霊が極楽浄土に置くことが可能かどうかの審判が下る日とされています。また、仏式では四十九日が喪に服する期間が終わる忌明けの日とされています。こちらは、忌日法要の中で最も大切なものとされています。

 

四十九日法要のときには、「納骨法要」と「開眼法要」といった法要が一緒に行われるケースがあります。四十九日と納骨法要などが同日に行われるときは、お布施は1つの袋に一緒に包んでも問題はありません。

 

その場合は、それぞれの法要分を合わせた金額のお布施を入れておきましょう。四十九日のお布施の金額は3万円~5万円が相場とされています。また、納骨法要や開眼法要のお布施の金額相場も3万円~5万円ほどです。

 

もし、四十九日と納骨法要を同日に行う場合は、6万円~10万円ほど包みます。さらに、開眼法要を一緒に行う場合は、10万円~15万円が相場と考えましょう。

年忌法要

忌日法要に続いて、年忌法要について解説をしていきます。

1周忌

1周忌法要は、故人が亡くなられた1年後に行われる法要です。本来であれば、命日に法要を行うのが一般的ですが、週末などの集まりやすい時期に行われるケースも多くあります。その場合は、命日よりも前に行うことが一般的です。

 

1周忌には、家族・親族以外にも、友人や知人を招いて行われます。以後の回忌法要と比べると参列者も多くなるケースがほとんどです。

 

1周忌のお布施の金額相場は、3万円~5万円となっています。また、四十九日で納骨されなかった場合は、1周忌に合わせて納骨をします。もし、1周忌のときに納骨法要を同日に行う場合は、お布施は1周忌法要の分と納骨法要の分とを合わせた金額を包んでください。

 

その場合は、6万円~10万円ほどのお布施となってきます。開眼法要を一緒に行う場合は、10万円~15万円ほどとなっています。

3回忌

3回忌とは、故人が亡くなられてから数えで3年後(満2年)に行われる法要のことを指します。満2年で3回忌と呼ばれる所以は、仏教において亡くなった当日を1回目の忌日と捉えているためです。

 

ですので、2回忌は2回目の忌日ということで、1周忌のことを指します。そのように数えていくと、2年目が3回忌ということになるのです。

 

3回忌ごろまでは、法要は家族・親族以外の親しい友人を招いて行われるケースがあります。3回忌のお布施の金額相場は、1万円~5万円となっているケースが多いです。

7回忌

7回忌とは、故人が亡くなられてから数えで7年(満6年)後に行われる法要のことです。7回忌ともなると、法要の規模も小さくなり、家族・親族のみで行われる場合が多いです。

 

また、毎年親族で集まることは大変という理由や仏教では3と7の数字が大切にされていることからも7回忌までが大事とされている理由の一つといえます。

 

その他に、「13回忌」「17回忌」「23回忌」「27回忌」「33回忌」「50回忌」などの法要があり、近年では集まることが難しい理由などからも執り行われるケースは少なくなっています。

 

いずれも、お布施の金額相場は1万円~5万円が一般的とされています。

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その他の法要

続いては、その他の法要についても解説をしていきます。

初盆

初盆は、故人の忌明け後に初めて迎えるお盆のことをいいます。通常のお盆のときと比べて、お布施は多めに包むケースが多いです。

 

初盆のお布施の金額相場は、3万円~5万円です。

お盆

お盆は故人の御霊が1年に1度戻ってくる時期とされています。お盆には、僧侶の方が自宅に来ていただき、読経をして頂くのが一般的とされています。お盆のお布施の金額相場は、5千円~2万円です。

お彼岸

お彼岸は、先祖の供養をして、極楽浄土である彼岸へと近づくための修行とされています。お彼岸の時期は、いつも以上に丁寧にお墓や仏壇の掃除をしたり、お供え物を多めにするのが一般的です。

 

法要などは必要とされていませんが、初めての彼岸の時は、家によっては個別に法要を行ったりします。また、お彼岸の時期には、お寺によっては彼岸会という法令も行われております。ですので、彼岸会に参加をして、故人を偲ぶというのも良いでしょう。

 

お彼岸のときのお布施の金額は、個別法要の場合は3万円~5万円、彼岸会などの合同法要の場合は3千円~1万円が相場となっています。

家族葬のお布施の金額相場

家族葬のお布施には、地域によって大きなばらつきがあります。平均的な費用は29万円~60万円です。この他に、自宅やお寺などに出向いて頂いた場合にはお車代などもお布施としてお渡しします。

宗派ごとのお布施の相場とは

法要ごとにお布施の相場は変わってきますが、宗派によってもお布施の相場に違いがあります。ここでは、宗派ごとの一般的な相場について解説をしていきます。

葬儀

葬儀の場合は、戒名と読経などのお勤めの謝礼がお布施にあたるのが一般的です。しかし、お布施には、平均的な金額はあってもルールは存在しません。

 

ここでは、地域差やお寺との関係によって変わりますが目安として参考にして頂ければと存じます。

浄土宗

浄土宗は、戒名に位があるため、戒名の位によってお布施の金額も大きく変わってきます。浄土宗のお布施は年収の10%~20%と言われており、30万円~50万円が1つの目安となっています。

 

さらに高い位の戒名を授けてもらう場合には、相場の金額も上がっていくことがあります。

浄土真宗

浄土真宗では戒名ではなく法名を授かります。戒名は、厳しい戒律を守るものに対して与えられるものであり、阿弥陀如来が救って下さるとされる浄土真宗の教えとは異なってきます。

 

浄土真宗において、法名に位はないとされています。基本的には釋から始まる三文字で構成をされています。院号については、宗門の規定に基づいて授与されます。

 

基本的に法名は、生きている間に授かることが望ましいとされています。帰敬式を受けることで、生きている間に法名を授かることができます。

 

生きている間に、法名を授かっていない場合は葬儀の際に法名を授かります。この場合は、法名の費用に当たるものは必要としないことが非常に多いです。

 

一般的には、一連の儀式全体で10万円~30万円と言われています。他の宗派と比べて、浄土真宗は戒名料に相当するものがないため、お布施に関しても比較的安価とされています。

曹洞宗

曹洞州は戒名に位があるので、戒名の位によってお布施の目安額も大きく異なってきます。曹洞宗は、複数人の僧侶で葬儀を進めることもあるため、50万円~100万円近くになることがあります。

 

曹洞宗のお布施は、戒名の位と葬儀の規模によって大きく変動しますが、30万円~100万円が1つの目安とされています。より高い位の戒名を授けて頂く場合や葬儀の規模によっては、相場が今回提示した目安の金額を大幅に上回るケースもあります。

お布施のお金の包み方のマナーとは

お布施のお金の包み方にも、しっかりとしたマナーがあります。香典袋とは違うところがあるので注意するようにしましょう。

新札は使ってよいのか

御霊前や香典袋では、予期していたという印象を避けるために新札を使わないということはよく知られています。しかし、お布施は不幸などが起こっていない僧侶の方に対して準備をするので、新札は失礼にあたりません。

 

葬儀の際のお布施は高額になりやすいのですが、新旧を気に掛ける必要はないので安心しても良いでしょう。

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4や9のつく金額は避けるようにする

4と9は「死」と「苦」を連想させるため、冠婚葬祭全般では書かないこととなっています。同じように、御霊前や香典でも同じことがいえるので、漢数字にも代用することはできません。

奇数がつく金額を包む

金額に関しては、桁の頭が偶数か奇数かで迷われる方もいらっしゃいます。「偶数は割れるため、別れを連想するから避ける」というマナーもあります。これはお布施を使う仏教の解釈ではありません。

 

千円や万円となっている時点で偶数なので、2万円でも6万円でも失礼には当たりません。もし、このようなマナーを気にされるのであれば奇数にしておくのが無難です。幸いお布施の金額は、1・3・5で出るケースが多いため、気にかかることは少ないでしょう。

 

しかし、お布施にはダメな金額はありませんので難しく考える必要はないと言えるでしょう。

お札の入れ方に注意する

不幸のない寺院に対して渡すものなので、慶事と同じ入れ方になるのが一般的です。肖像画を表に合わせ、入れるときには最後になる方向で入れます。お布施のお金の包み方も、包むものによって注意することがあります。

奉書紙に包む

本来、お布施は奉書紙に包んで渡していたので、こちらが正式なものとなっています。つるつるしている方が表なので、包むときは裏を上にしてから折ります紙幣は直接ではなく、半紙で包んでから奉書紙の上に置いて包みます。

 

地域によっては、水引の有無や色の使い分けをされていることがありますが、基本的のは僧侶の方に渡すので、何もなくても問題はありません。

封筒に包む

奉書紙やお布施袋の用意が難しい場合は、郵便番号欄のない無地の封筒でも問題はありません。不幸が重なる意味を避けるためにも、封が二重になっていないものを選ぶようにしましょう。

 

封筒に関しては、市販されているもので大丈夫です。不祝儀袋は厳密に考えると失礼に当たりますが、最近では気にされていない方も多くあります。念のため、不祝儀袋ではないものを用いた方が安心です。

 

七五三などで使用されている祝儀袋は、何度でも繰り返し祝いをしたい花結びが使われていることが多いため、避けるようにしましょう。のし袋を使う場合も花結びがあるものは避けて、無地のものを用意しておくようにしましょう。

お布施以外の僧侶に渡す金額

葬儀は、僧侶の方にはお布施でほとんどのお金を渡すことができます。しかし、礼儀として別々にしなければならないものがあります。書き方、包み方はお布施と同じです。

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お車料

足を運んでくださった僧侶の方に対するお礼の一つです。交通費自体を示すわけではないのですが、遠方から来た場合は鑑みて包んでおくのが快いでしょう。一般的な相場は、3千円~1万円が相場となっています。

御膳料

僧侶の方は都合などで会食を辞退される場合に、お渡しをするのが御膳料です。ですので、同席されるときには必要はありません。相場に関しても一般的に、5千円~1万円です。

あらかじめお布施のことは理解しておこう

法事を行うときは、準備が慌ただしくなる場合が非常に多いです。ここで、お布施について知っておくだけでも安心感はあります。地域や宗派、法要の回数によっても違いがあるので、しっかりと理解しておきましょう。