納骨式の費用相場|お布施の金額やマナーを知ってしっかり準備

公開日 : 2020/7/16

更新日 : 2020/9/8

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納骨式には、僧侶に来ていただき儀式を行うことが基本です。そのさいのお布施としてどの程度の金額をお渡しするのが相場なのかまとめました。納骨式には、他にも卒塔婆やお供え物、会食の準備などが必要になります。相場を前もって知り、余裕をもって用意をしていきましょう。

公開日 : 2020/7/16

更新日 : 2020/9/8

目次

納骨式とは

火葬を終えると、遺骨は骨壷へ納められ、一定の期間は仏壇や祭壇に置いて供養するのが一般的です。その骨壷を、お墓や納骨堂に納めるときに行われるのが「納骨式」です。納骨をせず、手元に置いておくつもりなら納骨式は必要ありません。

 

葬儀の直後は手続きなどに追われ忙しいものですが、こういったことが落ち着いたタイミングで納骨式を行う人が多いです。納骨式の時期は、特に決まりがあるわけではありません。四十九日の法要と一緒に済ませるパターンもあります。

納骨式の準備当日までの流れ

納骨式は事前準備が重要になります。火葬許可証を準備したり、納骨式を行う寺院へお願いしたり、親戚が出席する場合にはスケジュールのすり合わせをしたりと、内容は多岐にわたります。日程が迫ってバタバタと慌てないよう、しっかりチェックしておきましょう。

納骨式の日程を決める

まずは、納骨式に出席する親戚などと予定をすり合わせ、いつ執り行うか決めましょう。早めに決めておいた方が、僧侶へお願いするときなどもスムーズに運びます。

 

納骨式は、「いつ行うもの」という決まりはありません。一般的には法要に合わせるもので、その中でも四十九日のときに行われることが一番多いですが、お墓の準備が間に合わなければ、一周忌に合わせることもあります。遺族の事情によって様々なケースがありますが、だいたい三回忌までには納骨式を終えておくものだ、という認識でいればいいでしょう。

火葬許可証を準備する

納骨のさいには、「火葬許可証」が必要です。これは、死亡届を市町村役場へ提出したときに発行してもらえるものです。火葬が終わったあと骨壷と一緒に渡されているはずなので、確認してみましょう。故人が亡くなったことに関する手続きや、葬儀に関するものなど、書類がいっぺんに増えてしまうので、なくさないよう、大切に保管してください。

 

万が一、紛失してしまってどうしても見当たらないときには、役場に行けば再発行してもらうことができます。5年以内であれば、火葬許可証の控えが保管してあるため再発行が可能ですが、それ以上になると発行してもらえないケースもあります。

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お墓の準備をする

お墓がない場合、まずはお墓を選ぶところから始めましょう。まだお墓がなく、故人が亡くなったあとにいちから建立する場合には、四十九日までには間に合わないことがほとんどです。こういった場合には四十九日には納骨式をせず、一周忌や三周忌に合わせて納骨することになります。

 

また、お墓に納骨するさいには「開眼供養」をしていただく必要があります。開眼供養とは、死者の魂を迎え入れるために僧侶が読経する儀式のこと。浄土真宗では、開眼供養ではなく御移徙(おわたまし)という儀式が行われます。この儀式をもって初めて、お墓が礼拝するものになります。

 

納骨式までに、お墓に名前や戒名を彫ってもらう必要もあります。これは、石材店に依頼して行いましょう。

僧侶と塔婆の依頼

いつ納骨式を行うかが決まったら、法要と納骨式へ来ていただけるよう、僧侶へお願いしましょう。このとき、檀家であるならばその寺院へ直接依頼し、檀家でないならば葬儀を行った葬儀会社に依頼すれば僧侶を紹介してもらえます。

 

さらに、寺院に依頼して「卒塔婆(そとば)」を書いてもらいましょう。卒塔婆とは、「塔婆(とば)」と略されることもある、供養のために用意される長さ1~2mの板のこと。卒塔婆を立てることは、故人の冥福につながると考えられています。卒塔婆には、墨汁で戒名、命日、経文などが書かれますが、近年ではプリント印刷されることも増えました。

 

しかし、洋風なお墓を建てたさいには卒塔婆を立てないというケースもあります。また、浄土真宗は卒塔婆を立てないことが基本的な考えですが、寺院や地域によっては宗派に関係なく卒塔婆を立てることもあります。

 

卒塔婆をお墓に立てておく期間はきまっていません。古くなった卒塔婆はお寺で炊き上げをしてもらったり、霊園で処分をしてもらったりします。

お供え、会食、引き出物の準備

納骨式だけの場合でも、開眼供養を一緒に行う場合でも、お供えの用意が必要です。基本のマナーは守りながら、故人の好きだったものも選んであげれば良いでしょう。儀式の終わったあと、お供えは参列者に配ることもありますから、その点を考慮しておくことも大事です。

 

納骨式とあわせて法要を行う場合には、会食をする・しないということも決めておかなければなりません。人数が多い場合には、会食の会場を押さえるのは早めにしておいた方が無難です。また、予約するさいに「仏事の会食」ということを伝えておけば、仏事用のメニューを用意していただけます。

 

家族だけで納骨式を行う場合には必要がありませんが、他に参列者をお招きする場合には、引き出物を準備しておきます。参列していただいたことに対するお礼の品ということになります。

納骨式にかかる費用と相場

納骨式では、僧侶へのお布施や法要の席での食事など、さまざまな費用がかかります。事前に把握しておいて、費用の心づもりをしておきましょう。

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お墓関連での支払い

納骨式の準備としてお墓に戒名や名前を彫ってもらうことが必要ですが、これは墓石の購入とは別で費用が発生します。彫刻の仕方や字体によっても金額が変わってきますので、まずは見積もりをしてもらいましょう。この相場が2万~5万円程度です。

 

また、納骨式のときには、実際に墓石を動かして納骨する作業があります。これは石材店に依頼するのが一般的です。墓石の開閉作業の相場は1万5千円~3万円となっています。

卒塔婆の費用と渡し方

卒塔婆の相場は一本あたり2千~1万円ですが、3千円以内であることが一般的です。地域や寺院によっても変わってきますので、供養料が不明な場合は、直接寺院に問い合わせてみても良いでしょう。

 

卒塔婆の供養料は、「奉書白封筒」に入れて僧侶にお渡しするのがマナーです。奉書白封筒とは、裏面に住所を明記する欄などが設けられていない白い封筒のことで、二重になっていないものを選びます。表書きは「卒塔婆料」や「卒塔婆供養料」とし、その下には自分の名字を入れましょう。裏面には住所氏名と、下の方にお渡しする金額である「金〇〇円」を入れてください。

 

また、最近ではあらかじめ「卒塔婆料」などと表書きが印刷された不祝儀袋が販売されています。これに供養料を入れてお渡ししても構いません。裏面に住所と氏名を書くことを忘れないようにしましょう。中袋がある場合には表面に「金〇〇円」と書き、裏面には住所と氏名を書いておきます。奉書白封筒や不祝儀袋は、文房具店に行けば購入することができます。

お布施や御車代の費用と渡し方

納骨式に僧侶をお呼びした場合、お布施や御車代をお渡ししなければなりません。この費用の相場と、渡し方を解説します。

お布施と御車代の費用

納骨式を行うときには僧侶へお布施をお渡ししますが、この相場は3~5万円です。四十九日の法要と合わせて行うさいには、お布施をプラスする必要があり、合計で6~10万円程度をお渡しします。さらに、お墓の開眼供養をお願いする場合には、別途3~5万円をお渡ししましょう。

 

また、お車代と御膳代をお渡しするのも忘れないようにしましょう。御膳代は、法要後の会食に僧侶が参加されない場合にお渡しします。こちらはそれぞれ5千円ずつお包みするのが相場で、合計で1万円が目安です。

お布施と御車代の渡し方

卒塔婆料のときと同様に、奉書白封筒を用意しましょう。表書きは「御布施」とし、下に名字を書きます。裏面には住所氏名を明記してください。

 

御車代と御膳代は、御布施とは一緒にせず別の封筒を用意します。また、「御車代」と「御膳代」と別々に分けてお渡しするほうが丁寧です。この場合も表書きの下には名字を、裏面には住所氏名を明記するようにします。

 

僧侶へお渡しするまで、お布施の封筒はふくさに包んでおくのがマナーです。お渡しするさいに、初めてふくさから出します。またお渡しするときには、ひとこと儀式を行っていただいたお礼をお伝えしましょう。

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お供えの用意

納骨式だけを行うか、開眼供養も一緒に行うのか、というところでお供えするものが変わってきます。どんなものが必要なのか確認しましょう。

納骨式のお供え

納骨式では、基本的には故人が好きだったお酒やお菓子をお供えしますが、特に決まりはありません。お菓子をお供えにする場合には、参列者に配りやすいようにおまんじゅうなど個包装されているものが好まれます。納骨式が行われたその場でお供えものをふるまう慣習のある地域なら、紙皿や紙コップを用意することも必要です。

 

また、お供えものは基本的には持ち帰るようにしてください。霊園によってはお酒のお供えをすることが禁止になっていることもありますので、事前にチェックしておくと安心でしょう。

開眼供養のお供え

開眼供養の基本的なお供え物には果物、野菜、乾物、お酒を用意するようにしましょう。果物や野菜は季節のもの、乾物は昆布やそうめん、お酒は清酒や焼酎を選びようにしてください。他にも、お餅や生米を用意しなければならないことがあります。

供花も用意する

納骨式だけを行う、納骨式と開眼供養のどちらも行う、というどちらの場合でも供花は必ず用意しましょう。お墓の左右に一つずつ(一対)お供えします。供花の相場は5千円~1万円です。告別式と納骨式を同じ日に行うときには、告別式で飾られていたお花をそのまま納骨式で使うこともあります。

法要後に会食を行う費用

納骨式を四十九日と同時に行った場合、僧侶や参列者へのお礼の意味をこめて「おとぎ」と呼ばれる会食をする場合があります。この会食の相場は、3~5千円だと考えておきましょう。また、参列者は会食のある・なしを考慮した金額を包むので、事前に伝えておくとスムーズです。

参列者へのお礼の費用

納骨式に招待すると、参列者は御仏前を包んでくるのがマナーです。そのため、こちらからは参列していただいたお礼の品(引き出物)をお渡しします。この相場は1人あたり3~5千円と考えておきましょう。

 

引き出物は、法要のときの香典返しと同様のもので構いません。タオルや海苔、石鹸のセットを選ばれる方が多いです。

しっかりと調べて悔いのない納骨式を

納骨式は、お骨をどこに納めるか、会食はどうするか、誰をお招きするか、など決めることがたくさんあります。故人の冥福を祈りながら、事前準備をしっかりと行い、儀式の当日を迎えられるようにしましょう。