檀家とは何?檀家になる意味やそのメリットを具体的に解説します

公開日 : 2020/6/26

更新日 : 2020/9/9

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檀家とは何なのでしょうか。檀家になると法事で色々なメリットがあるので、檀家になることを是非検討することをおすすめします。この記事では檀家とは何か、そして檀家になる方法とそれをやめる方法を詳しく説明するので、是非ご覧ください。

公開日 : 2020/6/26

更新日 : 2020/9/9

目次

檀家とは何?

自宅に仏壇がある家は「檀家」と言われることがあります。「檀家になる」とはどのようなことなのでしょうか。この記事で詳しく解説しましょう。

 

檀家の意味

檀家とは正確には「檀家制度」のことを指します。檀家制度とは、お寺が檀家になった家の葬儀・法事や供養を独占して行うという意味です。お寺との独占契約ということですね。檀家は古代インドのサンスクリット語のダーナが語源と言われ、ダーナは「お布施」を意味します。

 

檀家制度は歴史的にはキリスト教を禁止した江戸幕府が、キリシタンではない事の証を立てさせるために始めた制度です。17世紀に江戸幕府が法を定めて寺請制度として定着しました。19世紀の明治維新の時に法としては廃止されましたが、現代まで慣習として残っています。

 

檀家になっているかどうかは檀家契約書があれば確実にわかります。また共同墓地の霊園ではなく、お寺にお墓がある家は檀家になっていることが多いですね。檀家はお寺に檀家料を払うことで、お寺は供養や墓の管理をしっかり行ってくれます。

檀家にかかる費用の相場

檀家がお寺に払うお金を檀家料と言います。この費用の相場はどのくらいなのでしょうか。まず檀家になる時に入檀料を払います。これの相場は10万円から30万円ほどです。これと別に位牌を安置する位牌堂の使用料も必要です。これは10万円くらいです。

 

檀家になった後は最低限、1万円前後お墓の年間管理費を支払います。法事があれば住職にお布施が必要です。そして檀家をやめる場合ですが、離檀料が必要になります。一般的には10万円前後です。

 

ただしお寺としては檀家をやめてほしくないので、高額な離檀料を請求する場合がまれにあるようです。ほとんどのお寺はそのようなことはないはずですが、不幸にもそうなった場合の対処法は後で説明します。

檀家のメリットとデメリット

檀家がどのようなものかが分かりましたが、では檀家になる利点と欠点は何があるのでしょうか。それぞれについて説明します。

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檀家になるメリット

檀家になるメリットは、お寺の手厚い供養を期待できることです。檀家であればそうでないお墓よりも住職により手厚く供養してもらえるでしょう。また遠方での法事も檀家ならば応じてもらえるでしょう。

 

またお盆やお彼岸といったお寺の繁忙期の場合、檀家の法事が優先されます。住職に家にお越し頂いて、お経をあげて欲しい家は、必ず檀家に入るべきでしょう。

 

さらに法事で分からないことがある場合も、檀家であれば相談がしやすくなります。どのようなことであれ、檀家はそうでない家より優先して貰えるということが、檀家になる最大のメリットと言えますね。

檀家になるデメリット

檀家になるデメリットはどのようなことがあるのでしょうか。まず入壇料が必要です。そしてもし遠方に引っ越すなどの理由で菩提寺を変えたい場合、離檀料を取られます。その時に可能性は低いものの、檀家をやめてほしくないお寺とトラブルになる可能性があります。

 

またお寺から修繕や改築、仏具の購入などの費用の寄付を打診されることがあります。檀家になると、良くも悪くもお寺とのつながりが深くなるということは理解しておきましょう。

檀家になる方法とやめる方法は?

檀家になるメリットを知って檀家になりたいと思った人は、どのようにすれば檀家になれるのでしょうか。また現在、檀家の場合、それをやめたい場合は何をすべきでしょうか。その方法について説明しましょう。

檀家になる方法

檀家になることは入壇と言います。入壇をするための手続きは、入壇料の支払い以外はお寺により違っています。檀家契約書墓地契約書を書かせるお寺もあれば、口約束だけのお寺もあります。檀家が増えるのは住職には大歓迎なので、質問すれば教えてもらえるでしょう。

 

檀家になるのは比較的、簡単です。しかし実は檀家はやめる方がはるかに困難なのです。

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檀家をやめる方法

檀家をやめることは離檀と言います。墓を守る人がいなくなった、遠方に引っ越すと言った場合に檀家をやめる必要が出てきます。離檀をするためにはお寺に離檀料を支払います。

 

お墓を撤去する際には、まず閉眼供養を行います。閉眼供養とは、住職がお経を唱えてお墓から先祖の魂を除去して、ただの物体に戻す儀式です。これにはお布施がかかります。このお布施をもって離檀料とするお寺もあります。お墓を移転した後は開眼供養も必要です。

 

閉眼供養をした後に墓石の撤去、区画の整地、遺骨の取り出し、移転先への墓石と遺骨の運搬、墓石建立と埋葬、開眼供養をします。このように離檀はそれにまつわるお墓の移転も行うので、とても手間と費用がかかるのです。

まれに離檀でトラブルが発生することがある

離檀はやむを得ない事情が大半なので、住職も理解してくれることがほとんどですが、まれに離檀をして欲しくない住職が、何百万円といった高額な離檀料をふっかけて離檀を阻止しようとする場合があります。

 

お墓を移す場合の「改葬許可申請書」には引っ越し元のお墓の管理者の署名が必要です。管理者は住職が該当するため、高額な離檀料を支払わないと署名しないと強気に出られてしまうことがあるのです。

 

このような離檀のトラブルを避けるにはどうしたらよいのでしょうか。次項でその対策を説明しましょう。

 

 

スムーズに離檀するために

スムーズに離檀をするためには、まず住職と良好な関係を築いておくことです。そして離檀を切り出す時に、今までの感謝の心を込めて伝えましょう。住職も社会が様変わりし信心を失う人が増えているこのご時世、お寺の運営に不安を抱いているので、それを刺激しないようにしましょう。

 

そして離檀をするときに、仏事に詳しい高齢の親族を同行すると良いでしょう。仏事に疎くて若い人が一人で離檀を伝えに来るよりも、住職の印象は全く違います。その親族が住職と親しければ、円満に離檀が出来るのは間違いありません。

 

以上の対策をしても離檀が出来ない場合は、最後の手段として行政書士や司法書士、弁護士に相談しましょう。契約書に離檀料が記載されてなければ法的には支払い義務はありません。こうなっては残念ですが、離檀をしてお別れするので仕方がないでしょう。

檀家についてのまとめ

檀家について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。檀家になればより手厚くご先祖様を供養できるようになり、法事でも住職に優先してもらえます。なお離檀の時などに住職とトラブルにならないように、日ごろから住職と良い関係を保っておきましょう。