親族の葬儀のマナーとは?立ち振る舞いや注意点をまとめました

公開日 : 2020/6/24

更新日 : 2020/9/10

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親族の葬儀に参列する場合、服装や立ち振る舞いに困った経験はありませんか?場合によっては、早めに会場へ行ったり葬儀のお手伝いをしたりなど、一般の参列者とは異なる役割が求められます。今回の記事では、親族として葬儀に参列する際のマナーや注意点を解説します。

公開日 : 2020/6/24

更新日 : 2020/9/10

目次

「親族」とは

そもそも「親族」とは、故人から見てどのような間柄を指すのでしょうか。自分は親族に含まれるのか、遠い親戚であっても親しい間柄であれば親族に入るのかなど、親族の定義が分からない方もいるかと思います。

 

葬儀に参列する場合は、故人との関係性をあらかじめ知っておくと、心構えや行動が変わってきます。まずは親族の範囲について解説していきます。

親族の範囲について

葬儀を行う際に、知人や仕事関係でお世話になった人などは呼ばずに親族だけで行うとなった場合、どこまでが対象となるのでしょうか。

 

民法上の親族の定義は「血族なら6親等、姻族なら3親等まで」と定められています。しかし葬儀を行う場合の親族は、厳密に範囲が定められているわけではありません。

 

たとえ遠い親戚であっても、年賀状のやり取りをしていたり近所に住んでいたりなど、親しい間柄であれば、親族として葬儀に参列しても問題ありません。それ以外の、仕事関係の上司や知人などは「一般参列者」と呼ばれ、親族には含まれません。

「遺族」と「親族」の違い

葬儀に参列すると「遺族」か「親族」かによって立場が異なります。しかし、そもそも遺族でも親族でも、故人と親戚関係であることには変わりありません。

 

遺族と親族の大きな違いは、遺族は故人と生計をともにしていた「家族関係」であるということです。例えば配偶者や子どもなどが遺族にあたります。

 

もしも故人が配偶者や子どもなどがおらず一人暮らしだった場合は、遺族にあたる人がいないことになります。その場合は血縁関係が一番近い人や関係が深い親族が遺族代表となることが多いです。

親族の身だしなみについて

葬儀で親族として参列した場合、一般参列者から挨拶をされたり、遺族のサポートをしたりなど、様々な人との関わりが予想されます。周囲に悪い印象を与えないためにも、身だしなみを整えることは非常に重要です。

 

ここからは、葬儀における親族の身だしなみについて解説します。

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服装

葬儀に参列する際、男性親族の服装は、和装だと「黒紋付き羽織袴」、洋装だと「モーニングコート」、女性親族の場合は和装だと「黒無地和服」、洋装だと「黒のアフタヌーンドレス」が正式喪服とされています。

 

しかし現在では、親族であっても略式喪服が主流です。一般参列者と同じように「ブラックスーツ」「黒のワンピース」「黒のアンサンブル」などの着用で問題ありません。

 

服装だけでなく、足元にも気を配りましょう。靴は男性の場合は黒のビジネスシューズ、女性の場合はシンプルな黒いパンプスを選び、ストッキングは肌色ではなく黒色を着用します。

 

たとえ服装が簡略化されていても、派手な装飾品や肌の露出は葬儀ではふさわしくありません。遺族や他の参列者に不快感を与えないよう、目立つような服装はひかえましょう。

子どもの服装

子どもの服装は、必ずしも喪服である必要はありません。子どもの場合は体の成長を考えると、喪服を購入しても着ることなく、サイズが合わなくなる可能性があります。フォーマルな場に適した服装であれば、喪服にこだわらなくても失礼にあたりません。

 

もし学校の制服がある場合は、葬儀では制服を着用しましょう。靴は黒や茶色であれば、ローファーやスニーカーで問題ありません。注意点として、キャラクターものの派手なデザインは避けましょう。

 

制服がない場合は、白いワイシャツに黒のベストなど、できるだけ制服を模したような服装に近づけると良いです。

 

乳児の場合、黒色や白色のシンプルなデザインが適していますが、ベビー服はカラフルで可愛いデザインが多いため、黒や白の服は持っていない方もいるかと思います。もしない場合は薄い水色など、派手でない色を選びましょう。

化粧

葬儀の場では、華やかな印象を与える派手なメイクよりも、落ち着きのある控えめな印象のメイクを心がけましょう。マスカラやアイライン、チークなどはNGです。また、ベースメイクでもラメやツヤのあるものは避け、眉もナチュラルに仕上げるようにします。

 

口紅も赤やピンクなどの明るく濃い色は避け、ベージュや薄いオレンジなど、色味を抑えるようにし、葬儀の雰囲気に合わせた色を選びましょう。

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髪型

葬儀に参列する際、髪型で最も気を付けなくてはならないのが「清潔感」です。葬儀中は遺影にお辞儀をしたりお焼香でかがんだりなど、体を動かす場面が多くあります。

 

髪の毛が何度も顔にかかったり乱れたりするようだと、邪魔になるだけでなく、周囲にだらしなく見られてしまうかもしれません。髪の毛はできるだけまとめてすっきりとさせるのが望ましいです。

 

男性の場合はヘアスプレーやワックスなどの整髪料でまとめて、髪の毛が目にかからないようにしましょう。その際、できるだけ香りのついていない無香料を使用します。

 

女性の場合は、前髪は目にかからないようにヘアピンでとめて、後ろでまとめると清潔感のある髪型になります。

香典について

葬儀に参列する際、多くの人が香典の金額について悩むのではないでしょうか。ここからは親族の香典の相場や、香典を渡す際に気を付けることを解説します。

香典の金額の相場とは

香典の金額は、近しい関係であるほど金額が高くなるのが一般的です。そのため親族は、一般の参列者よりも包む香典が高額になる傾向があります。

 

故人が自分の祖父母や配偶者の祖父母だと、1万円から5万円くらいが相場とされています。同じように自分の兄弟・姉妹や配偶者の兄弟・姉妹でも1万円から5万円が一般的です。

 

一方で自分の父母や配偶者の父母だと、最も近い親族となるため香典の金額は高額となり、3万円から10万円くらいが相場になります。

 

この金額は年齢が上がるにつれて高くなる傾向にあります。自分の年齢と故人との関係性を考慮して香典を包むようにしましょう。

香典を渡すときに気を付けること

香典を渡す際は、直接遺族に渡すのではなく、受付に渡しましょう。通夜と告別式のどちらも参列する場合は、通夜にまとめて渡すのが一般的です。

 

香典に包むお札は新札のものを使ってはいけません。葬儀は突然行われるものなのにも関わらず、新札を包むとあらかじめ準備していたように思われてしまうからです。もしも手元に新札しかない場合は、折り目をつけて包むようにします

葬儀での親族の流れ

葬儀での親族は、一般の参列者をお迎えする側であるということを忘れてはなりません。葬儀が始まる1時間前には会場にいるようにし、遺族の控室に挨拶をしに行ったり、自分の席を確認したりしておきます。

 

受付係や駐車場の案内係など、葬儀のお手伝いを頼まれている場合は、しっかりと自分の役割を確認しましょう。葬儀をスムーズに行うために持ち場を離れないようにし、トラブルが起きた場合はすぐに遺族や葬儀社へ伝えます。

 

葬儀のお手伝いをすると参列者との関わりが多くなるため、お悔やみの言葉などを受け取ることがあります。そのような場合は、参列者に不快感を与えないよう、正しい丁寧語を使い、忌み言葉などを使用しないように気を付けましょう。

 

葬儀中は案内に従い、順番にお焼香を行います。親族はその後お別れの儀や出棺に立ち会った後、火葬場へ向かいます。

 

葬儀後には「精進落とし」と呼ばれる会食が行われることがあります。精進落としは、故人との思い出を話し、思いを馳せる場とされています。故人とあまり関係のない話をしたり、故人の死因など、死と直結するような話をしたりしてはいけません。

 

また、会食の場であっても大声で宴会のように騒いだり、お酒を飲みすぎて羽目を外したりなど、失礼な行動は慎みましょう。家族を亡くした遺族への思いやりと、マナーある行動を忘れないようにします。

葬儀に参列できない場合

やむを得ない事情で葬儀に参列できない場合は、できるだけ早く喪主に欠席の連絡をします。その際は欠席する理由だけでなく、お悔やみの言葉も忘れてはなりません。

 

たとえ葬儀に参列できなかったとしても、遺族への思いやりを忘れず、故人とのお別れに心残りのないようにすることが大切です。ただし喪主は葬儀の準備で慌ただしくしていることが考えられます。あまり長くならずに、簡潔に要件を伝えましょう。

 

葬儀に参列できず香典を送る場合は、お金をそのまま封筒にいれるのではなく、香典袋にいれ、さらに封筒に包んで送るのがマナーです。郵送する場合は必ず現金書留で送るようにしましょう。

 

供花を送る場合は、葬儀で使用する花と異なったものを送ってしまうと、変に目立ってしまいます。迷った場合は葬儀社に確認すると、葬儀の場に適した供花を教えてもらうことができます。

親族の立ち振る舞いを身に着けよう

親族として葬儀に参列する場合、一般参列者をお迎えする側であるということを意識しましょう。周囲に不快感を与えない、マナーのある立ち振る舞いを身に着けるだけでなく、遺族をサポートし、葬儀のお手伝いをする心構えを大切にしましょう。