お花代には複数の種類がある?相場金額や封筒の書き方、包み方を紹介

公開日 : 2020/6/16

更新日 : 2021/1/27

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お通夜や葬儀など弔事の場でお渡しするのが、お花代です。急な訃報にも慌てずマナーを守り、故人を思う気持ちを込めて準備したいものです。後から香典の代わりとしてもお渡しできるお花代のマナーをご存知でしょうか。今回は、お花代の相場と包み方、渡し方を中心に解説します。

公開日 : 2020/6/16

更新日 : 2021/1/27

目次

お花代の種類

葬儀に関わるお花代には2つの種類があります。故人のためにお通夜やお葬式でお供えする供花の代金として包む場合と、お香典の代わりとして包む場合です。故人を弔う気持ちを込めてお渡しすることに変わりはないのですが、宗教による違いもあります。順にみていきましょう。

供花代としてのお花代

お葬式の祭壇や斎場に飾る供花代としてお渡しするお花代は、お香典とは別に包みます。供花は、祭壇や斎場を飾るだけでなく、故人の霊を慰める意味もある大切な役割を担っています。葬儀に参列する際に、弔意と共にお渡しするのが一般的です。

 

遠方で葬儀に参列が難しい場合などには、現金書留でお花代を送ることも可能です。お花代を入れる袋は、金額にふさわしいものを選ぶようにしてください。金額に合わない豪華な不祝儀袋を使用すると無礼にあたります。分相応の不祝儀袋か白い封筒に入れて送りましょう。

お香典としてのお花代

ご親戚や親しかった知人が亡くなったことを後から知った場合、ご遺族の方にお時間をいただき、せめて故人のご仏前にお参りだけでもしたいと思うことでしょう。遠く離れていたり、お身体の具合がよくなかったりという事情があれば、せめてお香典だけでもお送りしたいと思う気持ちはとても大切です。

 

このように、後からお香典をお渡ししたり、お送りしたりする場合には、お花代として包みます。お包みする金額は通常のお香典と同じです。ご遺族からお返しが届く場合が考えられますので、辞退される場合はお手紙などを入れておくと良いでしょう。

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宗教による違い

「お香典」「御花代」は宗教により違います。お包みする袋も、蓮の花が描かれているものは仏教専用です。神道、キリスト教の葬儀に参列する際には、使用しないでください。お包みする金額の相場は、仏教の葬儀でお渡しするお香典と大差はありません。

神道

神道の葬儀では「お香典」は「御玉串料」または「御榊料」「御神前」です。参列する方から喪家へ弔いの気持ちを込めたものとして、そして喪家から神職へのお礼の気持ちを込めてと、2つの意味があります。不祝儀袋の水引は黒白または双銀のものを選びましょう。

キリスト教

キリスト教の葬儀で「お香典」は「御花料」です。仏教の御花代と似ていますが、扱いが全く違うので間違えないようにしましょう。キリスト教の葬儀に参列する際には、宗派の違いにも注意してください。

 

御花料をお包みする袋はカトリックの場合は白無地または十字架やユリの花が描かれたものを選びましょう。プロテスタントの場合は白無地または十字架が描かれたものを選んでください。

お花代の相場

先に述べたように、お花代には2種類あります。供花代としてのお花代、お香典としてのお花代です。供花代としてお包みする場合は、お香典とは別に用意をしますので、相場はお香典とは異なります。

 

お香典としてお包みするお花代は、お香典の代わりです。相場もお香典と同様に判断してください。それぞれ、故人やご遺族に失礼のないよう、準備しましょう。

供花代としての相場

供花としてのお花代は10,000円から15,000円前後が相場です。お香典とは別に包みます。お花代のみをお渡しするのは、失礼にあたることがありますので注意してください。供花は仕上がりはどれも落ち着いた雰囲気の花を選ぶようにしましょう。

 

話旅立つ故人のご冥福を祈る気持ちがこめられた供花は、祭壇や斎場に飾られ遺族の気持ちも慰めます。故人を偲ぶ気持ちを込め、ご自身で供花を選んで送りたいという場合は、必ずご遺族に相談をして了承を得てからにしましょう。

 

加えて考慮すべき点は、葬儀のコーディネイトです。飾られる供花や雰囲気を揃えて葬儀をとりおこなう場合、送る供花の色も合わせる必要があります。故人を思い選んだ供花が祭壇の雰囲気を崩すことがないよう、必ず事前に確認をすることをおすすめします。

お香典の代わりにお花代を包む場合の相場【親族の場合など】

お香典の代わりとしてお花代をお包みする場合も、金額はお香典と同じと考えてください。家族など間柄が故人との関係によってお香典の金額が変わります。ご自身の年齢や社会的な地位、地域のならわしなども加えて判断することをおすすめします。

 

亡くなった方が家族や親族の場合は10,000円から100,000円、祖父母であれば10,000円から30,000円です。友人や知人の場合は5,000円から10,000円、勤務先やご近所の方の場合は3,000円から10,000円です。お付き合いの程度も加味して判断されると良いでしょう。

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家族葬

供花やお香典を辞退される場合が多いのが、家族葬です。施主や故人のお考えを重んじ、お花代としてお渡しするのが良いでしょう。お香典の代わりとして送る際、通常お包みする金額はお香典の相場に合わせますが、家族葬の場合は違います。高額なお花代は避けたほうが無難です。

 

故人の希望で、お金をなるべくかけない家族葬を選ぶ場合があるからです。高額なお花代をお渡しすると、ご遺族に予想外の出費や準備をさせてしまうことになりかねません。お返しは不要とお伝えするか、高額なお花代を包まないようにしてください。

参列者

知人や同僚などが葬儀に参列したときは、基本的に、会場の入り口付近で受付担当者に手渡します。お花代の受付場所を限定するケースもあるため、誰に渡せばいいのか分からない場合はスタッフに尋ねると解決できるでしょう。

 

遺族に直接手渡す場合は、タイミングの見極めも重要です。葬儀中は複数の作業に追われるため、通夜や告別式の前後に渡すのが適切といえます。供花の手配者が遺族以外であれば、お花代であることをきちんと伝えて渡しましょう。

お金を多く包めばいいというものではない

参列者に金銭的な余裕がある場合、なるべく多くのお花代を渡して金銭的負担を和らげたい気持ちもわかりますが、遺族側にとっては、「高額なほど良い」というものでないのです。

 

お花代は、香典と同様、参列者から受け取ったお花代の返礼品を用意するためです。結果的に負担を増幅させる可能性もあるため、返礼を前提とした上で金額を決めましょう

お花代の包み方と書き方

そもそもとしてお花代とはどのようなものを指すのかや相場金額について理解いただいたでしょうか?以下の見出しではお花代を包む際に注意するべきこととお花代の書き方について紹介してきます。

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白無地の封筒を使う場合

供花の代金としてお渡しするお花代は、必ず不祝儀袋を使わなければいけないわけではありません。白無地の封筒に「御花代」と書いてお包みすることができます。名前や金額、住所は裏面に記載してください。

 

施主のご家族や親しい間柄において、時折お花代を包まず手渡しするシーンを見かけますが、おすすめできません。関係を知らない人が見たら、不作法に映ります。白無地の封筒に入れるか、せめて茶封筒に入れるなどしましょう。

 

また、白無地の封筒は郵便番号の枠がついていないもの、二重封筒ではないものを選んでください。郵便番号は、お花代を包んでお渡しするものとしてふさわしくありませんし、「二重」は不幸が重なることを連想させるため、縁起が悪いことを意味しているからです。

不祝儀袋を使う場合

お花代を不祝儀袋で包む場合は、白黒結び切りの水引がついている一般的なものを使ってください。不祝儀袋を使う際のポイントは、包んだ金額と水引が合っているかどうかです。10,000円ほどであれば印刷された水引のタイプ、黒白の水引がほどこされたものは30,000円まで、30,000円を超える金額を包んだ場合は双銀の水引を選びましょう。

 

金額が10,000円ほど入った不祝儀袋に双銀の水引を用いると、無礼にあたります。中身にふさわしい水引を用いるよう注意してください。折り方はお香典と同様、上を下にかぶせます。

墨は薄墨

お花代の表書きや住所・氏名を書くのは「薄墨」です。四十九日の法要までは、薄墨を使うのが礼儀とされています。薄墨は、墨が薄く滲んでしまったように見えることが特徴です。そこには、2つの意味が表現されています。

 

1つめは、「故人を思う気持ちで墨がにじんでしまった」という故人の急な訃報を悲しむ思いです。2つめは、「急に亡くなった方の葬儀に急いで駆けつけるあまり、墨をじゅうぶんにする時間もなかった」という故人の不幸に誰よりも、何よりも早く駆けつけたい思いです。

 

このように、薄墨は故人に対する悲しい思いを表現しています。昨今では、薄墨を使わなくてもマナー違反とはされなくなりましたが、故人への思いを伝えるという意味では、意識しておいたほうが良いでしょう。

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表書き【名前などの書き方】

お花代の表書きは「御花代」です。不祝儀袋には「御花代」と印刷されているものがありますが、「御花代」は「御霊前」などと比べると入手しづらい傾向があります。店頭に並んでいない時には、白無地の封筒に「御花代」と書いてお包みしましょう。

 

お名前は、表側の中央下部に縦書きで書いてください。フルネームで記載するのがマナーです。

連名の場合

お花代を複数でまとめてお包みする場合は、名前の書き方に気をつけましょう。連名で書く場合には、ルールがあります。年齢が上の方、上席の方を先頭に右から書いてください。友人や兄弟の場合は、「兄弟一同」または「友人一同」でかまいません。

 

会社でお花代を包む場合には、右から「会社名」「代表者名」「他6名」、または「会社名」「部署名」「一同」のように書くと良いでしょう。「株式会社〇〇 / □□一郎 / 他6名」「〇〇株式会社 / □□事業部 / 一同」が一例です。参考にしてみてください。

 

このように複数人でまとめた場合は、文字数に関わらず「御花代」よりも小さめの文字で記載するようにしましょう。また、それぞれの氏名と金額、住所を目録として添付することを忘れないようにしてください。

きれいな旧札を入れる

お花代として包むお札は、きれいな旧札にしてください。破れたり汚れが目立つなど、あまりにもいたんでいるお札は失礼にあたりますので、使わないようにしましょう。また、新札も避けてください。

 

新札を御花代として包むことは、「亡くなることを予想していた」「準備していた」と思われる傾向があるからです。気分を害する方もおられるでしょう。故人を弔う大切な席です。非常識な参列者だと誤解を受けないようにしましょう。

 

お札の入れ方は肖像画を下にして、さらに肖像画の面が見ないように入れるのが一般的です。お札を入れる向きに決まりはないとされていますが、複数枚のお札を入れる場合は向きを揃えることをおすすめします。

お花代の渡し方

お花代のことを色々と知っていただいていたら幸いです。以下の見出しでは具体的に施主や遺族にお花代を渡す際に注意していただきたい点を紹介していきます。

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お花代を渡す一般的なタイミング

お花代をお渡しするのは、お通夜の前後または葬儀の前後です。参列の受付の際に受付でお渡しするのが一般的です。受付でとりまとめてる場合もありますし、お花代の受付が別に用意されている場合もあります。

 

施主に直接お渡しする場合は、慌ただしくなる式の前などを避けてお渡しすると良いでしょう。「お花代です」とお伝えするようにしてください。タイミングをしっかりと見極めないと悪印象を与えてしまう可能性もありますので注意してください。

 

もしもタイミングが難しいと感じる方は葬儀場にいる受付担当者やスタッフに一度確認してみることをおすすめします。

お花代を郵送する際の注意点

色々な事情から参列できない場合は郵送にてお花代をお送りすることが可能なことは上述で言及しました。その際に注意していただきたい点として封筒でポストに投函するのではなく現金書留用の封筒を使用して郵送しましょう。

 

現金書留とは現金を直接送るときに用いる郵便のことを指します。法律の郵便法で現金で送る際は現金書留として送ることと定められており、違反してしまうと罰金刑となる可能性もありますので注意が必要です。

 

また、現金書留で郵送する際はポストではなく郵便局に行かなければならない点も注意が必要です。上記で紹介した包み方や書き方、金額については郵送であろうと変わりません。

郵送でお花代を送る際の手紙の文例

お花代を郵送する際はお手紙を添えると好印象でしょう。以下ではお花代を郵送でお送りする際に添える手紙の文例を紹介します。ポイントとしては死や苦を連想させる忌み言葉を用いないことと同じ言葉を繰り返す重ね言葉を用いないことです。

 

「この度は○○様の訃報に接し驚きと悲しみにこたえません。ここに謹んでお悔やみ申し上げます。また、ご遺族のお気持ちをお察し申し上げます。本来ならば参列するべきですが、遠方のためそれもかなわず申し訳ございません。

 

同封のものは心ばかりですが、ご霊前にお供えいただきたく送らせていただきました。○○様のご冥福をお祈り申し上げます。」

お花代のお返し【お礼状の書き方】

遺族側としてお花代を受け取った場合は、送り主に対して返礼品の準備が必要です。現金ではなく、菓子などの品物を用意するケースもあります。相手によっては返礼を不要とする可能性も考えられるため、あらゆるケースを想定しておきましょう。

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お花代のお返しの基本的な知識

お花代をいただいた際には、香典返しと同じようにお返しをするのが礼儀です。中には、返礼は不要とされる方もおられます。その際は、その場でお礼を申し上げ、お花代のお返しはせずにお礼状を後日お送りしましょう。

 

お香典とお花代をいただいた場合の判断は、施主の考えによります。香典返しは通常通りしてお花代のお返しはしないなど、選択は自由です。また、地域によっては香典返しを2つお返しするなどの違いがあります。事前に確認をしておくと良いでしょう。

 

お花代のみをいただいた場合は、約半額相当の品物でお返しをします。または用意していた香典返しで、お返しをすることもあります。連名の場合は、人数や包まれた金額によって対応は変わりますので、葬儀社や返礼品業者にその都度相談して決めるのがいいでしょう。

お花代のお礼状の文例

お礼状は、はがきや手紙の他メールを用いても問題ありません。ただし目上の方や、会社関係の方に送る場合は形式的な方法を実践した方が良いでしょう。具体的な例文は以下の通りです。

 

拝啓 このたびは○○の葬儀に際し立派なご供花を賜りありがとうございました。謹んでお受けし飾らせていただきました。○○も感謝しているかと存じます本来であれば直接お礼申し上げるところではございますが略儀ながら書中をもってお礼のご挨拶を申し上げます。

故人を偲ぶ気持ちをお花代にこめて

お花代は故人を偲ぶ思い、ご遺族の悲しみを心配する思いを込めてお渡ししてください。マナーを守り、気持ちよくやり取りができることが第一ですが、大切なのは気持ちです。旅立つ故人、見送るご遺族にきちんと弔いの気持ちを伝えましょう。