なぜ三回忌は2年目に行うの?理由や三回忌法要の行い方を解説

公開日 : 2020/6/10

更新日 : 2020/9/9

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三回忌という言葉を耳にすることはあっても、実際に三回忌がいつなのかを知らない人は、結構多いのではないでしょうか。以下では三回忌の数え方や意義、法要の際のマナーなど、三回忌にまつわる知識をご紹介しています。ぜひ参考にしてください。

公開日 : 2020/6/10

更新日 : 2020/9/9

目次

三回忌とは?

三回忌とは、一般的に故人の供養のためにおこなう追善供養を指します。そのほかにも一周忌や七周忌などがあり、それらをあわせて年忌法要と呼びます。三回忌法要は年忌法要の中でもとくに重要であり、節目の儀式ともいわれています。

 

それでは三回忌法要について、より詳しく解説していきます。

三回忌はいつ?

三回忌は故人が亡くなってから2年後の命日です。つまり亡くなった日の翌翌年の命日が三回忌にあたります。三という数字から3年後だと誤解されがちですが、三回忌は2年後におこなう法要ですので、注意してください。

なぜ2年目なのに三回忌というの?

年忌法要の場合は、数え年を用います。数え年では故人が亡くなった年を1年目とするため、2年後の命日が三回忌にあたるというわけです。ちなみに亡くなった年の翌年の命日は一周忌といい、二回忌とはいいません。

三回忌以降の年忌法要

三回忌以降は、7と3がつく年に年忌法要を行います。つまり三回忌の次は七回忌、十三回忌、十七回忌…となります。一般的には五十回忌を区切りとして弔い上げしますが、百回忌をもって弔い上げとする場合もあります。

三回忌は節目の儀式

冒頭に述べたように、三回忌とは三回忌に行う法要を指す場合がほとんどです。三回忌は年忌法要のなかでも節目の儀式といわれており、とくに重要視されています。そのため三回忌の法要は盛大に執り行われることが多く、家族以外にも、親族や、生前故人と親しかった友人・知人が招かれることもあります。

 

三回忌の法要の後は、参列者全員で会食を行うこともしばしばです。

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なぜ三回忌は重要なの?

三回忌が重要といわれる理由は、古代中国の思想に基づいています。人は死後、冥界の10人の王に1回ずつ裁きを受けるといわれています。この裁判の結果がその人の来世を決定します。死後の裁判は亡くなってから四十九日までの間の7日後と、一周忌、百カ日、三回忌に行われます。

 

人の魂は四十九日で成仏し、次の世界に転生するといわれていますが、もし悪い道に転生が決まったとしても、遺族が手厚い供養を行えば、故人の魂は罪が許されて極楽に行ける可能性があります。最後の裁判日である三回忌は、故人の魂が地獄に行くか極楽に行くかの最終決定がくだされます。そのため遺族は、遺族は盛大な法要を執り行うのです。

そのほかに節目となる儀式

前述のように、冥界での最後の裁判が行われる三回忌までにも、故人の冥福を祈るため、遺族はさまざまな追善供養を行います。それぞれについて軽くご紹介していきます。

初七日

初七日は故人が亡くなってから、数えで7日目に行われる追善供養です。数えですので、実際には6日目に行うことがほとんどです。最近では、葬儀の日に初七日を済ませてしまう繰り上げ葬儀も多くなっています。

 

故人の魂は亡くなってから7日後に三途の川にたどり着き、初めての裁判を受けます。最初の裁判では、三途の川のどこを渡るかが決まります。善人は橋の上や流れがゆるやかなところを渡ることができますが、悪人は流れの激しい場所を苦労して渡らなければいけません。そのため遺族は、故人が苦しまずに済むように、追善供養を行います。

四十九日

四十九日は、7日ごとに受けてきた裁判の7回目の日です。これをもって故人の冥界での裁判は一区切りを迎え、来世が決定されます。そのため四十九日の法要はとりわけ手厚く行われるのが一般的で、親族や故人の知人が大勢集って、故人の冥福をお祈りします。

 

四十九日法要の後には遺骨を墓におさめる納骨の儀が執り行われることが多いです。また、四十九日は遺族に服喪期間をの終了を告げる忌明けの日でもあります。

百カ日

百カ日(ひゃっかにち)は故人が亡くなってから数えで100日目に執り行う追善供養です。もともとは四十九日の法要とおなじくらい重要視されていた儀式ですが、最近では簡略化されたり省力されたりすることも多くなっています。

 

四十九日で一度終了した裁判が、再開される日といわれています。そのため遺族は法要を執り行い、再び故人の冥福を祈ります。しかし百カ日には、どちらかというと遺族にとっての節目の儀式です。百カ日の別名は「卒哭忌(そっこくき)」といい、家族を失った悲しみから立ち直るという意味があります。

一周忌

一周忌は故人が亡くなってからちょうど1年後の命日に行う追善供養です。法要は命日に執り行うのが望ましいとされていますが、最近は参列者のスケジュールの都合などから、命日の直前の休日に行うことが多くなっています。

 

一周忌には冥界での再審が行われるため、法要は四十九日や三回忌の場合と同じく、手厚く執り行われることが一般的です。ただし一周忌は近親者のみで故人を偲ぶ傾向が強いため、四十九日や三回忌のように大勢の参列者を招くことはあまりありません。

三回忌法要・法事の準備の方法

ここからは、三回忌の法要や法事を行う際に、事前に準備しておくことを解説していきます。ちなみに法要と法事には、儀式後の会食を含むかどうかの違いがあります。儀式のみを行う場合は法要儀式のほかに参列者で会食を行う場合を法事と呼びます。三回忌の場合は会食を含む「法事」を行うことが多くなっています。

 

このように、三回忌にはいろいろとやるべきことが多いため、事前にしっかり準備をしておくことが大切です。

日取りを決める

三回忌が近づいてきたら、まず法要を行う日取りを決定します。会場の手配や参列者への案内状の送付などもありますので、日取りの決定はなるべく早いほうがよいでしょう。

 

三回忌の法要は、できれば故人の命日に執り行うことが望ましいです。ただしスケジュールの都合などから、最近は命日に近い休日や、参列者が集まりやすい日にちにずらして法要を行うことが多くなっています。その場合、法要はかならず命日より前の日に行うようにします。三回忌に限らず、命日を過ぎてから法要を行うことは望ましくないとされています。

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僧侶の手配

日取りが決まったら、法要にお招きする僧侶の手配を行います。菩提寺の僧侶に依頼するのが一般的ですが、菩提寺がない場合は、最寄りの寺院や葬儀社に相談してみるとよいでしょう。あわせて法要を行う会場の手配も行います。

 

僧侶や寺院の都合もありますので、法要の日程が決まったら、なるべく早く依頼を行いましょう。その際、法要後の会食に僧侶が同席するかどうかも尋ねておくと、その後の準備がスムーズです。

案内状の作成

三回忌に招待したい方々に案内状を送付します。案内状は三回忌の2カ月~1カ月半前くらいまでに、先方の手元に届くようにしましょう。三回忌ではたくさんの参列者を招待することが一般的ですので、案内状は、親族や故人と親しかった方のほかに、故人の仕事上の関係者などにも送ります。ただし最近は、近親者のみで三回忌を行うことも多くなっています。

会食の手配

会食を行う法事の場合は、参列者の出欠の返事をもとに、会場や料理の手配を行います。会食は僧侶が同席することも多いので、あらかじめ僧侶にも出席の意思を確認しておきましょう。食事は、仕出しの弁当を依頼したり、食堂で会席料理を予約しておいたりするのが一般的です。自宅での法事なら手作り料理をふるまうこともあります。

 

とくに料理を手作りする場合は、肉や魚はなるべく控え、野菜料理を中心にするのがよいとされています。また、華やかな盛り付けや、祝い事に用いられる料理は、法事ではタブーとされています。

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お布施の準備

僧侶へのお礼としてお渡しするお布施の準備をしておきます。三回忌のお布施の金額は宗派や寺院によってまちまちですが、1万~5万円が相場といわれています。もし金額に迷ったときは、法要を依頼する寺院に、いくら包めばよいのか相談してみるのもおすすめです。

 

お金は弔辞用の封筒やのし袋に包み、表書きは「お布施」とします。水引は用いないのが一般的ですが、一部地域では水引を用いることもあります。

香典返しの準備

三回忌に招待された参列者は香典を持参するのが一般的です。香典返しの品は事前に準備しておきましょう。香典返しは、頂いた香典の額の半分が相場です。参列者が持参する香典の相場が1~3万円ですので、香典返しは5千~1万5千円を目安にするとよいでしょう。

 

また香典返しの品物は、消え物が望ましいとされています。ただし肉や魚などの殺生を連想させるものはタブーですので、お茶やお菓子、石鹸などの消耗品がおすすめです。

 

香典返しをお渡しするタイミングは、法要の当日か後日のどちらでもかまいません。ただし最近は、受付や法要後にお渡しすること多くなっています。

三回忌の香典のマナー

三回忌に持参する香典のマナーについて解説します。三回忌には、お金か品物のどちらかを香典として持参します。お金を包むのが一般的ですが、地域によっては品物を持ち寄ったり、どちらも持参したりするところもあります。

香典

三回忌に香典としてお金を包む場合、表書きは「供物料」とするのがマナーです。三回忌での香典は、通夜・葬儀で包んだ香典の5割程度が相場とされています。具体的には3万円前後を包む人が多いようです。

 

三回忌の香典は、弔辞用の水引がかかったのし袋を用いるのが一般的です。ただし通夜・葬儀の場合と異なり、新札を用いてはいけないということはありません。どうしても気になる場合は、折り目をつけてから使用するのがおすすめです。

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お供え物

三回忌に品物を持参する場合、のしをかけて表書きを「御供」とするのが一般的です。のしは白黒や双銀の結びきりの水引がついたものを用います。品物はローソク・お花・お線香が一般的ですが、故人が生前に好きだったお菓子などでもかまいません。

 

ただし、日持ちしない生菓子などはやめましょう。また殺生を連想させる肉や魚なども、三回忌のお供え物には不適です。

三回忌での服装のマナー

続いて三回忌での服装のマナーについて解説します。三回忌以降の法要では、あまり堅苦しい服装をする必要はありませんが、やはり場にふさわしい服装をすることが求められます。

遺族の服装

遺族側が参列者よりも格式の低い服装を身に着けることはマナー違反とされています。遺族側は喪服や礼服の着用が望ましいでしょう。ただし家族のみで三回忌を行う場合は、略式礼服や、地味な色味の平服を身に着けることもできます。

参列者の服装

参列者側は遺族よりも格の高い衣服を身に着けることは控えます。また三回忌以降はややカジュアルダウンしてOKという認識ですので、略式礼服や、スーツなどの平服の着用がお勧めです。ただしあまりに華美な色やデザイン、肌が過剰に露出するような服装は控えましょう。

故人を偲ぼう

三回忌は故人を偲ぶための節目の儀式です。マナーを守ることも大切ですが、なによりも、故人の魂が安らかに眠れるよう、心から供養することが大切だといえるでしょう。