神棚の引っ越しのやり方とは?扱い方や注意点をまとめました

公開日 : 2020/5/22

更新日 : 2020/10/27

神棚の引っ越しのやり方とは?扱い方や注意点をまとめましたのサムネイル画像

引っ越しの荷物の中でも特殊なのが「神棚」です。普段の日常生活で動かすことはほとんどないため、いざ引っ越しのときに扱い方が分からず困った経験がある方も多いのではないでしょうか。今回は引っ越しの際の神棚の扱い方や注意点をご紹介します。

公開日 : 2020/5/22

更新日 : 2020/10/27

目次

神棚とは

各家庭や会社などに置かれている神棚ですが、そもそも神棚が何の神様を祀っているのかご存知でしょうか。

 

神棚は、神道の神様を祀る棚をいいます。神棚の歴史は古く、その地域に伝わる神様や家族・祖先を祀った祭壇でもあります。

 

神棚には、「伊勢神宮のお札」「氏神神社のお札」「崇敬神社のお札」の3枚のお札が入っていることが一般的です。これらのお札を大切に保管することと、ご先祖様を祀ることが神棚の役目とされています。

神棚を引っ越しする前に準備すること

神棚の引っ越しをする際は事前に準備しておくことがいくつかあります。引っ越し準備はバタバタと忙しくなりがちですが、普段の生活を守ってくださる神棚を後回しにしないよう、しっかりと気を配っておきましょう。

神様に引っ越しすることを報告

神棚を動かす前に必ずしておかなくてはならないのが、神様へのご報告です。近所にある神社へ行き、参拝をして引っ越しする旨を神様へ伝えます。

 

より丁寧に神棚の引っ越しをする場合は、神主さんを家にお越しいただいて神棚から「魂抜き」をしてもらうとよいでしょう。その際は新居で神棚を配置したら「魂入れ」をお願いすることになります。

 

ただし近年では魂抜きは行わず、参拝だけの家庭が増えてきています。

引っ越し業者に事前確認をする

神棚は繊細で壊れやすい貴重品のため、取り扱いに細心の注意が必要です。自分で運ぶことが一番安全な移動方法ですが、どうしても運搬できない事情がある場合は、引っ越し業者にお願いしなくてはなりません。

 

業者によっては、神棚の運搬を受けつけていないところもあります。当日に慌てないよう、神棚があることを事前に伝えておき、運搬が可能かどうか聞いておきましょう。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

お札を取り出す

神棚を下へおろしてお札を取り出します。その際神棚は直接床におかずに、きれいな布を敷いてその上にのせるようにします。

 

取り出したお札はそのまま放置せず、和紙や白い布などに包み保管するようにしましょう。

 

お札や神棚の上に物をのせたり乱雑に放置せず、大切に扱うようにしてください。

神棚の荷造りは最後に行う

神棚の荷造りは、他の荷物や家具などが全て片付いてから一番最後に行います。他の荷物と一緒にしてはいけません。

 

神棚を荷造りする際は、専用の布巾で丁寧に乾拭きし、お札を取り出しましょう。装飾品は無理に取り出そうとすると破損することもあるので注意して、ひとつずつ丁寧に包装して保管します。

 

最後に綺麗な状態を確認したら、神棚専用の箱の中に収納しましょう。

神棚を引っ越しするときの注意点

ここからは、引っ越しの当日に神棚を運ぶ際、注意しておきたい点をいくつかご紹介します。当日に慌てて神様に失礼のないように、しっかりとポイントを押さえておきましょう。

現状を写真に残しておく

神棚を動かす前に、現状を写真に収めておきましょう。写真に残すことで、引っ越し先でもとの状態を確認しながら配置ができて便利です。

 

もしも引っ越し業者に神棚の移動のお願いをした場合、神棚に破損や傷がついてしまうリスクも考える必要があります。移動する前の状態を写真に収めておくことで、トラブルが発生したときの証拠品にもなります。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

最後に運び出し、最初に運び入れる

家を護る神棚を動かす際、作法として決められているのが「最後に運び出し、最初に運び入れる」ということです。すべての荷造りが終わったら、最後の締めとして神棚を運び出しましょう。逆に新居に引っ越した際は、一番最初に神棚を運び入れます。

 

これは作法として守るべきことではありますが、荷物のない場所で神棚の掃除や運搬を行うと作業がしやすいため、破損などのリスクを最小限に抑えることもできます。

神棚の上に「天」や「雲」を貼る

マンションに引っ越したり1階に神棚を引っ越したりしたときは、神棚の上に「雲」や「天」などの空を表す文字を書いて貼るようにしましょう。神棚には神様がいるとされていますが、マンションや1階に神棚を置いた場合は間接的に神棚を踏んでしまうことになります。

 

その対策として雲や天などの文字を神棚の上に貼ることで「神様(神棚)の上には雲や空があるだけです」という環境を作り神様を敬うようにしています。雲や天の文字は自分で習字で書いても良いですが不安な場合は神社の神主様に書いてもらうことも可能なようです。

できるだけ自分で運ぶ

神棚のものは極力自分で運ぶようにしましょう。神具は非常に繊細に作りこまれており壊れやすいものが多いです。特に神棚のお札に関しては自分で運びましょう。引っ越し業者に依頼し、もし壊れてしまったとしてもお札は替えがありませんので注意が必要です。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

前の住人が神棚を残していた場合はどうする?

アパートやマンションに引っ越した際、引っ越し先に前の住民の神棚が残っている場合があるようです。そのような場合はその神棚は使わないようにしましょう。もしも気になるようでしたら大家さんに伝えて撤去してもらうようにしましょう。

 

また自分自身が旧居に神棚を置いてくることにも気を付けなくてはいけません。引っ越しに際して神棚を新たにしようと考えていたとしても旧神棚はしっかりと処分しましょう。処分方法については最後の見出し内で紹介しています!

神棚の配置場所

新居へ引っ越ししてきたら、神棚の位置を決めましょう。神棚は神様を祀る神聖な空間のため、どこでも良いというわけではありません。

 

神様に安心して家を護っていただけるよう、方角や位置、避けるべき場所などを知っておきましょう。

方角

神棚は太陽の光が差す南向きや東向きが良いとされています。その理由として、太陽の光は自然の恵みの象徴と言われており、神道では信仰の対象とされているからです。

 

気を付ける点としては、神棚の向きが南か東になるようにするということです。つまり設置の場所は部屋の北側か西側から、室内に向けて配置するような形になります。

高さ

神棚は目の高さより上が良いとされています。自分の目線よりも低い位置に神棚があると、神様を見下ろすような形になってしまうので良くありません。神様を敬う意味も込めて、できるだけ目線よりも高い位置に配置しましょう。

ご不明点は、ぜひ
ご相談・お問い合わせください
お客様にピッタリの斎場探しをお手伝いさせていただきます。
見積もりページへ飛ぶ見積もりページへ飛ぶ
freecall-bannerfreecall-banner

仏壇がある場合

神棚だけでなく仏壇もある場合は、同じ部屋に配置しても問題はありません。神棚も仏壇も、人が集まり手を合わせる習慣が大切になりますので、おのずと同じ部屋が配置場所として選ばれることが多いです。

 

しかし神棚と仏壇を同じ部屋にする場合、注意しなくてはならないことがあります。それは「向かい合わせにしないこと」「並べる場合は神棚が上位になるようにすること」「上下には置かないこと」です。

 

向かい合わせにしてはいけない理由としては、片方の神様に手を合わせている間、もう片方に対して背を向ける格好になってしまうためです。神様に失礼のないように、向かい合わせの配置は避けましょう。

 

もしも並べて配置する場合は、仏様よりも神様の方が上のため、神棚が上位にならなくてはなりません。位置としては神棚が向かって左、仏壇が右になります。

 

また、上下の位置に配置しないよう注意しましょう。上位である神棚が上になりますが、これは神様が仏様を踏んでしまうような位置になります。2階と1階という位置であっても同じです。階数が違っても、真上の位置に神棚を配置しないようにしましょう。

避けるべき場所

神棚の配置場所として、お手洗いや台所、洗面所などの水回りは避けましょう。また、ドアの上など、神棚の下を人がくぐり抜けられる位置は、神様に対して失礼とされているので避けたほうが良いです。

 

階段の下など、人が神様の上を通るようなかたちになってしまう場所も好ましくありません。

 

神棚の設置場所は、清潔で明るい場所が適しているとされています。それぞれの家庭の事情でなかなか良い場所が見つからないかもしれませんが、あまり神経質になる必要はありません。神様を敬う気持ちをもち、全員が参拝しやすい場所を選ぶことがなにより大切です。

神棚を引っ越すと氏神様が変わる?

氏神様とは自身の住む土地を守っている神様のことを指します。そのため引っ越しを行うと神棚も引っ越されるだけでなく、氏神様も変わります。そのため神棚を引っ越したのと同時に新居のある神社へお参りをし、神棚用の新たなお札を頂きましょう。

神棚を引っ越した際は祝詞を唱える?

神棚を引っ越した際は神主様に祝詞を奏上していただきましょう。そもそもとして祝詞とは神職が神様に奏上する言葉自体のことを指し、さまざまな種類があります。神棚を引っ越した際の祝詞には天津祝詞と神棚拝詞があります。

 

また、この祝詞は本来、神職の方が奏上するのが正式ですが、神棚を引っ越した際には自身で祝詞を奏上しても問題ありません。特に天津祝詞は短いため覚えやすいですし、神棚を引っ越した際以外でも用いることができますのでおすすめです。

神棚の処分方法とは?

神棚を引っ越しの際に新しくしたいと考える方も少なくありません。しかし前の神棚の処分方法がわからず、結局ずっと同じ神棚を用いているという方も多いでしょう。意外にも神棚の処分方法は多様であり簡単に処分できる方法もありますので替えたいと思ったら替えましょう!

 

処分方法の一つ目は神社へ持ち込み祈祷やお焚き上げをして頂く方法です。神棚の処分方法として最も正しいですが5000円~1万円程度の費用がかかります。二つ目は神棚や処分業者に任せる方法です。神社へ持ち込む必要が無く費用が安く済むためおすすめです。

 

三つ目は自身でゴミに捨てる方法です。自治体によって神棚が処分できるかどうか分かれていますので注意が必要です。また、処分できるとしても燃やせるゴミや燃やせないゴミ、粗大ごみなどのどれに該当するのかを確認することが重要になってきます。

神棚の引っ越しについてのまとめ

神棚は普段あまり動かすことはなく、扱い方が分からない方もいるかもしれません。引っ越しの際は業者に相談をし、壊れないように十分な注意を払いましょう。

 

また、神様を敬う気持ちを大切に、新居でも明るく清潔な場所を選ぶように心がけてください。