ペット用の仏壇とは|手元で供養が増えている背景と供養の方法を解説

公開日 : 2020/5/13

更新日 : 2020/9/9

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ペットが死んでしまった場合は、犬や猫であれば「ペット霊園」に遺骨を納めるのが一般的です。しかし、最近では手元で供養を行うためのペット用仏壇も登場しています。そこで今回は、ペット用仏壇が広まった背景と、具体的な供養の方法について紹介します。

公開日 : 2020/5/13

更新日 : 2020/9/9

目次

ペットの供養方法

犬や猫などのペットが亡くなった場合、人間と同じように葬儀を行い、生きた証を残すようにするのが一般的です。規模の違いがあっても、人間とやることは変わりません。

 

ただし、庭に埋めるなどの方法で供養することはできません。供養の方法にも、人間のように明確な決まりがあります。まずは、犬や猫などのペットが死んでしまった場合の供養の方法・手順について紹介します。

自治体の条例に沿った手続きが必要

犬や猫などのペットが死んだ場合は、飼い主が住んでいる地方自治体が定める条例に従って手続きする必要があります。そのため、ペットが通っていたかかりつけの獣医さんや市役所への連絡が必要です。

 

市役所へはペットが亡くなってから30日以内に死亡の届けを提出します。犬の場合はこの時、生まれてから90日以内に交付された「犬鑑札」と狂犬病予防注射済みのプレートを返却するのが流れです。血統書が交付されている場合も、返却する必要があります。

 

死亡届けは犬だけでなく、飼育頭数によって猫も対象になる場合があります。猫の多頭飼育をしている場合は、最寄りの市役所への確認が必要です。

骨壺は自分で用意する人もいる

ペットの供養において、骨壺は火葬場で用意されているのが一般的です。ただし、「長く病気をしていた」「ペットの死期を悟っていた」という場合には、ペットの供養の準備を進めるのが飼い主の役目です。

 

中には、ご自分で骨壺を用意して火葬場に持ち込む人もいます。

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「分骨」をして肌身離さず身につける人も

遺骨の一部を手元で保管する「分骨」については、容認派と否定派で意見が分かれるところでしょう。考え方は人それぞれですが、ペットとの思い出を近くに残しておくために分骨することを選ぶ人がいるのも事実です。

 

中には、キバ等の特徴的な骨の一部をアクセサリーとして持ち歩く人もいますし、そのような希望を持つ人向けの商品・サービスも展開されています。ただし、紛失したり破損したりといった際の精神的ダメージが大きくなるの可能性があります。

 

分骨は安易に考えず、覚悟をもって臨む必要があると言えるでしょう。

必ずしも納骨する必要はない

ペットの供養と言えば「ペット霊園」だったり「納骨堂」だったりといった方法を取られることが一般的です。しかし、必ずしも納骨をしなければいけないと決まったわけではありません。手元にお骨を残しておくことも、当然選択できます。その中でも最近メジャーになっている方法こそ、ペット用の仏壇です。

ペット用仏壇とは

ペット仏壇とは、その名の通り「死んだペットのために用意する仏壇」のことです。金銭的な問題以上に、住宅のスペースの問題が発生すると置くことができない場合もありますが、ペット仏壇を購入する人は増加傾向にあります。

 

理由としては、現代のペットは一昔前よりも「家族」という一面が強くなっている点が挙げられます。外で飼う犬の頭数が減っていることからも明らかでしょう。研究ではペットを飼う人の約8割が、ペットに特別な思い入れを感じるようです。

 

そのような背景もあり、ペット用の仏壇も普及の兆しを見せています。

ペット用仏壇が広まった背景

現代においては、昭和や大正等の一昔前と比べてもペットに関する考え方が変わってきています。ペット仏壇が広がりを見せる背景にある、「ペットとのかかわり方の変化」について紹介します。

少子高齢化

現代では核家族化が進行しており、子供の人数も減少傾向になります。子供が1人しかいない家庭にとって、犬や猫などのペットが果たす役割は大きいでしょう。そのような背景から、現代の方がかつてよりペットを家族と考える人が増加しています。

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ペットの飼育環境が変わったこと

例えば犬であれば、「番犬」として外の犬小屋で飼育されるのが一般的でした。現代では外で飼う人は減少傾向にあり、「家族」として一緒に生活する人が増えています。死んだときも人間と同じように供養するように、ペット環境が変化しているのです。

ペット仏壇の種類

ひとくちにペット仏壇と言っても、人間の仏壇と同様にさまざまな種類があります。「部屋の間取り」「予算」「ペットへの思い入れ」等、さまざまな条件によって最適な仏壇を決めていくことになるでしょう。

骨壺を納める大型仏壇

ペット用の家のような雰囲気のある、「骨壺ごと納める大型の仏壇」も一部で発売されています。ペットが元気だった時の姿が思い起こされることから、特にペットに思い入れがある人に喜ばれています。

 

ただし一方で、「設置場所が少ない」「遺骨にカビが生える等の劣化が進むことがある」といったデメリットもあります。遺骨は湿気に弱いため、通気性の良い製品にしたり骨壺に吸湿剤を入れるなど、管理していく上で多大な手間が発生します。

置き場所にこだわらない小型の仏壇

写真や位牌を備えて供養する一般的な仏壇のことです。代表的なのは、仏壇に写真を取り付けておける「フォトフレーム型」と呼ばれる小型のタイプです。これであれば場所を気にすることもなく、小型ゆえに費用もかからないため気軽に購入ができます。

 

人間の仏壇をそのまま小型化したような従来型の仏壇も根強い人気があります。

ペット仏壇のメリット・デメリット

遺骨を手元においておけるペット仏壇は、ペットが心の拠り所だった人には魅力的な商品です。一方、中途半端な気持ちで購入してしまうと後悔してしまうこともあります。ペット仏壇を購入して手元供養する場合のメリット・デメリットを再確認しておきましょう。

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メリット

ペット仏壇を購入する最大のメリットは、やはり「大好きだったペットと同じ空間で過ごせる」ことでしょう。わざわざペット霊園や納骨堂に出向く必要がないため、長い目で見た時にお金や時間の節約にも繋がります。

 

最近はペット仏壇へのニーズの高まりから、さまざまなグッズが売られるようになりました。ペットや家族に合う商品が選びやすいため、自分とペットの想いが詰まった仏壇を作ることも可能です。

デメリット

ペット仏壇を置く最大のデメリットは「ペットロスを長引かせる可能性がある」ことです。本来、ペットを供養する目的は「ペットを供養し、自分も悲しみから立ち直る」ことにあるのですが、ペットの写真が常に目に入ることでペットロスが悪化する可能性があります。

 

また、遺骨や骨壺が傷まないように、一定の手入れも欠かせません。家族が自分と同じように供養してくれるとは限らないため、永遠に家で供養し続けるのも難しいでしょう。

ペット仏壇の費用

ペット仏壇を作るにあたっては、大きな費用は発生しません。スタイルによってかかる費用は異なるものの、一般的な大きさの仏壇であれば1万円~3万円もあれば購入が可能です。

 

また、ペット専用の線香も、専門店であれば500~1,000円程度で用意できます。仏壇を買うことを決めてしまえば、導入する敷居は低いと言えます。

まとめ

今回は、「ペットの仏壇の概要」「ペット仏壇が広まった背景」「ペット仏壇の種類」等について解説しました。小さい時から一緒に過ごしたペットであれば、人間と同じように供養したいと思うでしょう。ベストな方法を考え、ペットの供養をしてあげてください。