葬儀の花輪とは?供花との違いや花輪の手配方法についても解説します

公開日 : 2020/8/19

更新日 : 2020/9/9

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葬儀の際には花輪を送ろうと考える人が多いのではないでしょうか。しかし葬儀が大切な儀式でマナーが沢山あるように、葬儀に出す花輪にもマナーがあります。突然の訃報にも慌てないように、ここで花輪について手配方法や金額の相場などについて解説をしていきます。

公開日 : 2020/8/19

更新日 : 2020/9/9

目次

花輪とは

花輪は、故人の死を悼み、お悔やみの心を示すためのお供え物の一つです。果物やお線香など、通夜と葬儀に供えられるものと意味合いは同じです。花の輪と漢字が示すように花を丸い形にしたものを指します。

供花との違い

供花はその名の通り、葬儀に供えられる花です。花輪も同じですので、供花と花輪は供え物の花としての意味合いは全く同じです。ただ花輪は形状が決められています。供花はスタンド式やフラワーアレンジメントタイプなどがありますが、花輪は丸い形のみをしています

 

地域によって異なりますが花を輪状に連ねるものや、花を並べて丸い形にするものがあります。丸くするため花輪は比較的大きくなります。形状と大きさの違いから供花は会場の中に飾りますが、花輪は会場の外に飾られることがほとんどです。

 

また供花は主に生花であり、花輪は造花を指すことが多いものの世間では厳密には区別していません。葬儀に供える花を注文する時は、花の形状や飾る場所を確認してからにしましょう。

花輪の基本事項

ではここで花輪の基本事項を見ていきましょう。沢山の人が往来するようになり地域の風習が薄れていく時代ですが、葬儀は執り行う人が比較的年齢層の高い人であるため、地域の風習が今なお強く残っているところも少なくありません。

 

花輪も地域の風習の一つです。詳しく見ていきましょう。

地域によって異なる

花輪と聞いて、すぐに思い当たる人がいる一方で全くその言葉を知らないという人がいます。これは花輪が地域の風習の供え物であるからです。供花という言葉は、読み方に「きょうか」「くげ」など地域の名残はあるものの、比較的どの場所でも通じます。

 

花輪は比較的生花が手に入りにくい地域や、葬儀をより華やかにしたいと考えてきた地方に伝わっています。

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主に造花で丸い形

花輪は造花で作られることが多く、生花で作られる場合は少数です。そのため、生花が手に入りにくい地域でお供えの生花の代わりとされてきました。手に入らない、または手に入っても高価であるならば生花よりも造花で葬儀を彩り故人への手向けとしてきたのです。

 

花輪は丸い形をしていて、非常に大きく華やかです。葬儀用に主に白で菊の飾りを基調に作られることが多いのですが、アクセントで青や黄色などの彩りも添えられます。台座をつけて、花輪から垂らすような形で台座の間に名札を付けます。花輪時代が大きいため名札も大きく遠くからでも目立ちます。

 

花輪は地方によって大きさは異なりますが1~3メートルほどあります。親族と一般の会葬者から送られたものとで大きさが違う場合もあります。葬儀社によって取り扱っている花輪が異なるので花輪を送りたいと考えている場合は、ホームページなどで花輪の形や色を確認するとよいでしょう。。

飾るのは会場の外

花輪はその形状と大きさから、葬儀の会場の外に飾られます。雨風に強い造花であることも理由の一つです。名札の順番を遺族が決め、その順番で花輪が並べられます。基本的には故人や遺族に近しい人など関係性が深い人から順に、会場の入り口から並べられます。

 

大きな花輪は遠くからでも目立ち、沢山並ぶと壮観です。ただ会場の外に飾ると目立つため、逆に人の目を引きたくない時には向きません。時代的に家族で静かに葬儀を行いたいと考える人も増えてきました。

 

会場の外に目立つ花輪があればすぐに葬儀があることがわかってしまいます。また自宅で葬儀を行う場合には花輪は置く場所も必要です。花輪は大きいので置く場所の確保は大変です。

 

こうした時代の流れや人々の意識の変化から、花輪自体の需要が減ってきているのも事実です。生花であれば小さめに作ることができ、葬儀の会場の中へ飾られますのでそちらの需要が増えています。

一対と一基の違い

花輪を手配しようとすると、一基(いっき)か一対(いっつい)かどちらでの手配かを決めなければいけません。一基は花輪が一つのことです。一対とは左右に一つずつ対照的に飾ることで、花輪としては二個、つまり二基を指します。

 

花輪はほとんどが一基での飾りがほとんどですが、一基で飾るか一対で飾るかは地方によって風習が異なります。一基で飾る風習の場所で一対を手配してしまうと周りから浮いてしまう可能性があるので、不安がある場合は葬儀社に確認をするとよいでしょう。

 

一対で飾る風習がある地域でも同じことが言えますが、絶対に一対で出さないといけないわけではありません。自分の考え方や予算から決めて構いません。

花輪の手配方法

花輪は弔意を示す大切なものです。遺族にその気持ちが伝わるように、花輪を出したいときには的確に手配しましょう。

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葬儀社へ注文する

葬儀を取り仕切っている葬儀社に花輪を頼むのは最も無難です。それは葬儀社は遺族の意向や会場の規模などを熟知しているため、過不足なく案内することが可能だからです。

 

遺族によっては見栄えを考えて花輪の種類を制限している場合があったり、狭い会場では花輪を置くこと自体が難しかったりします。こういった条件は遺族と葬儀社しか把握していません。

 

しかし、葬儀を取り仕切る葬儀社で花輪を頼めばまず間違いは起こりませんので安心です。なお申し込みは電話かFAXが主流ですが、一部ではインターネットでも受け付けています。名札の漢字などの間違いを防ぐため、またやり取りを書面で残すためにはFAXが最も有効です。

花屋へ注文する

花輪は葬儀社に頼むだけではなく地域の花屋へ頼み、葬儀の会場へ持ち込んでもらうこともできます。特に地域に密着している花屋であれば、葬儀社へ持ち込む機会も多く、専用の花輪が用意されています。

 

しかし、地域の花屋で花輪を手配する際にはいくつか注意が必要です。まず取り仕切る葬儀社が用意する花輪と花屋が用意する花輪は同じ色合いや形ではないことです。葬儀社に頼めば統一感のある花輪で飾れますが、花屋から持ち込んだ花輪では見た目を揃えることはできません。

 

また遺族の意向も花屋にはわからないので、花輪を持ち込んだときに大きさなどが遺族の意向に合わない可能性もあります。

花輪を手配する時のマナー

訃報を聞くと気が急いてしまうものですが、花輪を出したい時にはいくつかのマナーを守りましょう。

花輪を出してよいか喪家に確認をする

花輪を出したい時にはまず遺族に送っても良いかを確認しましょう。遺族には供え物をいただきたくないと考えている人や、出して頂くのは気が引けるといった考えの人がいます。葬儀の中心は故人と遺族ですので、遺族の意向に沿うように心がけましょう。

早めに手配をする

花輪を送る場合には、通夜の開始時間の2時間前には会場に届くよう手配をしましょう。通夜の会場には様々な供え物が届き、供え物の並び方を遺族が決めて会場を並べていきます。また通夜の前は遺族は会葬者を出迎えたり、準備をしたりと最も忙しい時間です。

 

そのため、通夜の開始時間のぎりぎりに届いてしまうと並び方を変える必要でてしまい、忙しい遺族をばたつかせてしまいます。遺族に負担をかけないためにも、花輪は訃報を聞いてからできるだけ早くに手配をすることが肝心です。

宗教の確認をする

花輪は基本的には造花で作られています。そのため、造花の花輪はキリスト教では宗教上の理由で飾るとができません。キリスト教においては供え物は生花だけと決まっているからです。先方の宗教がわからない場合には、葬儀の依頼を受けている葬儀社に確認をするとよいでしょう。

葬儀会場に確認をする

花輪を出したい時には、葬儀会場の確認も必要です。なぜなら花輪は上記でも述べたように地域性が高い供え物です。そのため花輪自体の取り扱いがない地域があります。

 

また昨今では葬儀の縮小化に伴い会場が小さく作られている傾向があり、大きな花輪が物理的に飾ることが不可能な会場もあります。花輪を出すことができないところに花輪を送っても遺族の負担にしかならないので気を付けましょう。

花輪の相場金額

花輪の金額はおよそ一基につき1万円から2万円程度です。一対として出したい場合はその倍額です。どの金額の花輪を出すかは、自分と故人との関係性と予算から決めるとよいでしょう。

 

花輪は値段によって大きさや見た目が変わります。基本的には葬儀社にはパンフレットがあったり、ホームページで供え物の紹介をしていますので気になる人は確認をして決めてはいかがでしょうか。

 

なお葬儀での花輪には遺族への気持ちを表すとともに、花を出したという社会的なお披露目にもなります。そのため、極端に金額が相場から外れるものは避けることが無難です。葬儀では目立つことはよしとされません。

 

また同一の会社名で花輪を出す場合には、社長などの肩書の名札の花よりも社員の花が格上のものにならないように気を付けましょう。有志の社員一同などで花輪を出す場合に、集まる金額が多くなって花輪の金額を上げてしまうことがあるので注意が必要です。

 

花輪に置いて心配事がある場合は、葬儀社に問い合わせるのが賢明です。葬儀社では遺族へ他の会社などから出されている供え物も把握しているので、花輪を並べた時のバランスや平均金額などから適切なアドバイスをしてくれます。

花輪は誰が出すもの?

花輪は出す人に決まりはありませんが、基本的には故人と血のつながりが濃い親族や故人と遺族の勤め先や友人知人など関係性が高い人が出す傾向があります。花輪を出すか迷った場合は同じ立場の人と相談するとよいでしょう。

 

花輪はあくまで故人への供え物であり、遺族へ弔意を表す一つの方法です。葬儀も一度しかありません。花輪を送りたいと思う間柄であれば出してかまいません。

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孫は花輪をだす?

孫は近しい親族なので花輪を出すのが一般的ですしかし孫が経済的に自立していない場合には出す必要はありません。また孫は「孫一同」としてまとめて花輪を出す方法も多く、個人名で出すか、まとめて出すかは親族同士で話し合うとよいでしょう。

 

花輪の種類も遺族と相談するのが無難です。それは他の親族が出す花輪とのバランスをとるためです。親族での孫は子供の次に関係性が近いですが、同じ花輪を出したり、本家が最も高い花輪を出すなど親族同士のつながりや取り決めなどその親族にしかわからない慣習があるので、勝手に決めることはお勧めできません。

花輪のお返しは必要?

香典を頂いた時の香典返しのように、花輪を頂いた時にもお返しをするべきではありますが、一部当てはまらない場合もあります。ここで花輪を頂いた方へのお返しをすべきかどうかや、おすすめの返礼品をお伝えしていきます。

香典と花輪を頂いた時

香典と花輪の両方を頂いた場合には、お返しをしましょう。その場合香典返しの金額と同じように考えて返礼品の金額を決めます。香典返しは地域や考え方によって異なりますが、おおよそ1/3から1/2程度の金額の品物を返します。

 

例えば3万円の香典と1万円の花輪を頂いた場合には、1/2の返しであれば1万5千円と3千円の金額を合わせて、香典返しとして1万8千円程度の返礼品を用意します。香典返しと花輪のお返しで合計した金額で構いません。

 

お返しの品物はお菓子やタオル、海苔やお茶などの消耗品や日用品が好まれますが、昨今では嗜好の広がりからカタログギフトも好まれています。

花輪のみ頂いた時

花輪のみ頂いた場合には、お返しはしなくても構いません。しかし何もしないことが気になる場合にはお礼の手紙や、もしくは手土産程度のちょっとしたお返しをすると相手に感謝の気持ちが伝わりやすいです。

 

会社の同僚などから花輪を頂いた場合も、皆で分け合って食べられる小袋のお菓子などを忌引き明けに持っていくのもよいでしょう。なお、花輪のお返しは必ずではありませんが、お礼の言葉は落ち着いたら必ず伝えるようにします。

 

頂いたものに関してお礼を述べるのは必要最低限のマナーですが、葬儀では忙しいのできちんとお礼を述べられない場合が少なくありませんし、忙しい中でのお礼は相手に伝わり切らないことが多いのです。

 

葬儀が終わってから、花輪を頂いた人は出会った時に、また遠方で会えない場合は落ち着いてから電話で必ずお礼を伝えましょう。

花輪について

花輪は地域性のある供え物の一つで、花を大きな輪にしたスタンド式の飾り物です。大きいため屋外へ設置するため、葬儀を行っていることを見た人へと伝える役割も負っていました。

 

しかし昨今では葬儀の縮小化や誰にも知られたくないといった葬儀が増えてきていること、自宅や葬儀会場自体が小さくなっていることで、大きな花輪が飾れないことなどの理由から花輪は使われにくくなっています。

 

しかし花輪は供え物としての存在感はトップクラスであり、今もなお葬儀にはなくてはならないものと考える人も少なくありません。