【葬儀】奉書紙とは?弔辞・香典・お布施などで使用される和紙

公開日 : 2020/3/18

更新日 : 2020/9/10

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みなさん、奉書紙(ほうしょがみ/ほうしょし)というものをご存知でしょうか。普段の生活では、なかなか耳にする機会も少ない奉書紙ですが、葬儀や法要などの大切なイベントで使用されています。今回は、この奉書紙について、用途・使い方など詳しく解説していきます。

公開日 : 2020/3/18

更新日 : 2020/9/10

目次

奉書紙とは?

奉書紙(ほうしょがみ/ほうしょし)とは、楮(こうぞ)という植物を原材料として作られた白く厚い和紙です。この奉書紙の歴史は長く、室町幕府の時代に公文書を記すための紙として使われていました。幕府からの命令書を奉書と呼んでいたため、その奉書に使うこの厚い和紙を奉書紙と呼ぶようになったとされています。

 

現在では、冠婚葬祭等で使用されており、祝辞・弔辞の用紙やご祝儀・香典・お布施などを包む紙として使用されており、材料は楮だけではなく、パルプを使用した製品も作られています。

奉書紙の使い方

ここからは、香典やお布施、弔辞での奉書紙の使い方を見ていきましょう。

香典やお布施を包む

香典やお布施を包む際は、まずお札を半紙に包み、さらに奉書紙で包むことが正式な包み方とされています。以下の手順は香典の包み方となります。

 

  1. お札の肖像画の面を上にして半紙に包みます。
  2. 奉書紙の中央にお札を包んだ半紙を縦に置きます。
  3. 半紙を包むように、右、左、下、上と折りたたみます。
  4. 包みを裏返し、水引をかけます。

 

包み方で気をつけることは、半紙・奉書紙ともに紙のつるつるした面を外側にして包むことです。また、包む際に折る順番は慶事と弔事で逆になります。お布施の場合は、折る順番が左右、上下反対になりますので注意が必要です。

 

 

弔辞を書く

弔辞は、大判の奉書紙に毛筆を使い薄墨で書きます。書き終わった弔辞は、以下の手順にて折りたたみ、奉書紙で包みます。

 

  1. 書き終わった弔辞を書いた面を内側にして半分に折ります。
  2. さらに三つ折りにします。
  3. 三つ折りにした弔辞の上下のはしを合わせて二つに折ります。
  4. 奉書紙の中央に折りたたんだ弔辞を縦に置きます。
  5. 弔辞を包むように、右、左、上、下と折りたたみます。(上下は裏に折る)
  6. 表に「弔辞」と記載します。

 

こちらも香典やお布施と同様、奉書紙のつるつるした面を外側にして包みます。

奉書紙はどこで買うの?価格相場は?

奉書紙は、デパートや文房具店、通信販売など様々な場所で販売されています。価格は、紙の質やサイズにより異なりますが、一般的にはA4サイズ100枚入のもので、1000円〜3000円程度になります。

 

お店により、取り扱っている奉書紙のサイズや厚さ、価格に違いがありますので、いざという時のためにも、確認しておくと良いでしょう。

 

 

奉書紙は大切な気持ちを伝えるもの

今回は、奉書紙とは何か、使い方やどこで購入するか等ご紹介しました。

 

最近では奉書紙ではなく、封筒や便箋を利用する方が多くなっていますが、伝統を重んじ奉書紙を使うことで、故人やご遺族に対してお悔やみの気持ちを一層伝えることができるでしょう。