七回忌における、お布施の金額相場、渡し方、マナーを徹底解説!

公開日 : 2020/2/19

更新日 : 2021/1/15

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葬儀や法事・法要の後に、寺院へ渡すお礼のことを、『お布施』と言います。七回忌の法事・法要の際にも、寺院へのお礼を込めてお布施を渡しますが、金額や渡し方など、わからないことが多いです。今回、お布施の金額相場、渡し方、マナーをご紹介します。

公開日 : 2020/2/19

更新日 : 2021/1/15

目次

七回忌について

そもそも『法要』とは、お経を挙げていただく仏教儀式そのもののことを言い、『法事』とは、法要とその後の会食を含む行事全体のことをいいます。故人が亡くなった後は、お墓を建てたり、仏壇に手を合わせる、年忌法要を行うなどをし、故人を供養します。

 

故人が亡くなった後、満6年(逝去して6年後)経った時に行う法要のことを、七回忌(ななかいき)といいます。なぜ、亡くなってからから6年目に七回忌の法要を行うのかといいますと、亡くなった日を最初の忌日として数えるためです。

 

6年後の忌日が7回目の忌日になるため、七回忌を行います。七回忌の法要は、故人が逝去した月日と同じ月日である、『祥月命日(しょうつきめいにち)』の当日をすぎてしまうことのないように、親族や家族が集まりやすい週末などの日程で法要を行うことが多いです。

七回忌におけるお布施の内訳と金額

なぜ、お布施を払わなければいけないのでしょう。そして、なぜ、お布施は金額が決まっていないのでしょう。これらのことを踏まえながら、七回忌におけるお布施の内訳と金額について、解説します。

お布施について

葬儀や法事・法要の後に寺院へ渡すお礼のことを、『お布施』と言います。『お布施』は、布を施すと書きます。誠心誠意、心を込めて人のために施しをすることが『布施』の本来の意味といわれています。

 

困っている人に対して優しい言葉をかけることも、優しい笑顔を与えることも、心を込めて人のために施しをすること全てが『お布施』なのです。現在において『お布施』は寺院へ渡す金品のイメージが先行していますが、本来はこのような意味合いがあるのです。

 

『お布施は気持ち』と言われることも、この語源からきています。以前は、お布施の金額を寺院に確認すると『お布施は気持ちですので、相場は決まっておりません』といわれることがありましたが、現在は金額を提示していただける寺院が増えてきました。

お布施と香典は何が違うの?

ご存じの方も多いと思いますが、お布施と香典には明確な違いがあります。香典は故人の霊前に備える金品のことで、それに対し、お布施は、神社やお寺の僧侶に対して渡すものです。故人との関係にもよりますが、多少香典の金額の方が高くなります。

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浄土真宗では阿弥陀如来への感謝を示すもの

仏教には様々な宗派がありますが、その中でも浄土真宗だけは、お布施の意味が異なります。

 

ほかの宗派では、一般的にお寺や僧侶に対する感謝の気持ちをお布施に込めて渡しますが、浄土真宗では、その宗派のご本尊である阿弥陀如来への感謝の気持ちを示すものとして扱われています。

お布施の内訳【七回忌は表書きして渡す】

七回忌の場合、故人を供養するために読経をしていただいたお礼として、『お布施』『御布施』として表書きして渡します。お坊さんがお車で来られる場合は『御車代』を、会食に参加しない場合は『御膳料』も含めて、お渡しします。

お布施の金額の相場

七回忌の金額相場は、1万円~5万円程度と言われています。この金額以外に、お坊さんを自宅にお呼びする場合は、『御車代』として5千円~1万円程度、お坊さんが会食に同席されない場合は、『御膳料』を5千円~1万円程度上乗せしてお渡しします。

 

葬儀の時と同様、『お布施は気持ち』ですので、金額は決まっていません。金額がわからない場合は、直接寺院に聞いてみてもよいです。寺院が古くから付き合いのある『菩提寺(ぼだいじ)の場合は、後世のために金額の記録を残しておいてもよいでしょう。

 

金額を提示していただける寺院の場合は、提示された金額を用意しましょう。

お布施の準備

お布施を入れる袋も決められています。ここでは、袋の選び方、文字の書き方、お札の入れ方について、解説します。忌事では使われることの多い、水引きについても解説します。

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袋の選び方【無地の封筒か奉書紙(中包み)に包む】

奉書紙(ほうしょし)に包むか、無地の封筒に入れます。奉書紙、封筒共に、インターネットや文具店、スーパーで購入することができます。奉書紙で包むことを中包みといいます。また、中包みのほかに上包みもあります。

 

封筒は、郵便番号が記載されている封筒は避け、真っ白な封筒を用意するのがマナーとされています。封筒は、コンビニエンスストアで購入できる場合がありますので、急な場合でも用意しやすいです。

文字の書き方

文字は、薄墨ではなく濃墨を使い、筆または筆ペンを使います。表書きは『御布施』『お布施』『謝礼』などと記載します。市販の封筒を購入した場合は、既に表書きが印字されていることがありますが、その場合はそのまま使用しても構いません。

 

袋の下部には、施主の氏名、または、『○○家』という書き方で施主の姓を書くなど、誰が渡したのかわかるように名前を記載します。袋の歌面には、住所と包んだお金の金額を旧字体の漢数字で記載します。

 

※旧字体例

1万円→壱萬圓

2万円→弍萬圓

5万円→伍萬圓

10万円→壱拾萬圓

お札の入れ方【新札は入れた方がいいの?】

入れるお札は、新札が望ましいと言われることもありますが、実際は新札でなくてもよいとされています。混同されることが多いですが、新札とは、新たに発行され、折り目のない新しい紙幣のことを指します。

 

お布施に包むお札は、『新券』と呼ばれる、折り目のついていない、新しい紙幣を使うことが望ましいでしょう。一般的に、弔事のときは、お札の顔を封筒の裏に向けて入れると言われています。しかし、お布施は寺院に渡すお礼であり、寺院に不幸があったわけではありません。

 

そのため、お祝い事のときと同じように、お札の肖像画のある面を封筒の表に向け、左向きに入れます。奉書紙で包む場合も同様に、お札の肖像画のある面を奉書紙の表に向け、お札の顔が上側になるように入れます。

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水引きの有無

一般的に、弔事で水引を使うことは、魔除の意味があります。お布施の場合、寺院に不幸があったわけではないので、一般的には不要です。しかし、地域によっては、必要な場合もあります。

 

関西地方や北陸地方の一部では、黄色と白の物を使用し、鮑結びや結びきりのものを選びます。敢えて、水引きを選ぶ場合は、双銀か黒白の物を使用し、鮑結びや結び切りのものを選びます。

七回忌におけるお布施の渡し方

いよいよ、七回忌当日です。お坊さんへお布施を渡すタイミング、渡し方について、解説しています。

渡すタイミング

では、どのタイミングでお布施を渡せばいいのでしょうか。お布施が必要となる、ケースは法事・法要と葬儀の2つあります。この2つのパターンに分けて解説していきますので、ご確認ください。

葬儀で渡すとき

多くの場合は、葬儀が始まる前の渡しますが、どうしても、時間が取れないという場合には、式が終わってからでも構いません。直接お渡しする際には、上記で説明したマナーにしっかり則って渡すように気を付けましょう。

法事・法要で渡すとき

法事・法要でお布施をお渡しする際は、本堂などの入り口で渡す機会が設けられていたりするので、式が始まる前や本堂に入る前に渡すようにしましょう。

 

もし法事・法要前が慌ただしくて挨拶する時間が取れなくお布施を渡すことができなかった場合には、終わってからお礼の挨拶をするタイミングでお布施を差し出すとよいでしょう。

渡し方

葬儀の時と同様、直接手渡ししたり、床に置くことはマナー違反とされています。お布施は袱紗(読み方:ふくさ)から取り出して渡すか、お盆の上に乗せて渡すのが一般的です。どちらの場合も、僧侶から見て正面になるように、渡します。

 

言葉は決まっていませんが、法要の前に渡す場合は『本日、お勤めを宜しくお願い致します。』、法要の後に渡す場合は『本日、お勤めしていただき、ありがとうございます。』などの言葉をかけ、お坊さんにお渡しします。

 

『お布施は『気持ち』でありますから、大切な故人を供養していただいたお礼として、誠心誠意を込めた感謝の言葉を伝えましょう。

お盆の場合

正式には、切手盆(きってぼん)、祝儀盆と呼ばれる黒いお盆を使用します。ない場合は、普通の黒いお盆でも構いません。普通の黒いお盆を1つ持っておくと便利です。

 

渡し方ですが、まず、お布施を正面に向けた状態で切手盆に乗せます。切手盆の上下を持ち、時計周りに90度動かします。手を持ちかえ、更に90度動かし、お坊さんの正面に向け、お渡しします。

袱紗の場合

袱紗とは、正方形の小さな風呂敷くらいの大きさの布で、シルクのものが主流です。お布施の場合は、紺、深緑、灰緑、緑、うぐいす、灰青、グレー、紫といった、寒色のものを使用します。ちなみに、紫の袱紗は、慶事の際にも使えるので、1枚持っておくと便利です。

 

中袋を弔事の包み方(ダイヤの形になるように袱紗を広げ、真ん中よりもやや右側に封筒を置き、右→下→上→左の順に包む)で包み、渡す時に取り出して、袱紗の上に乗せて渡します。

お布施以外に必要なお金

お布施は七回忌などの法事・法要または葬儀の際に必要ということは説明してきました。しかし、法要に関しまして、お布施以外にも必要となるお金があることを皆さんはご存知でしょうか。それを以下で解説していきますので、ご確認ください。

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御車代

法要・法事に際は、僧侶に自宅まで来て頂いた場合、お車代を用意する習慣がある地域も少なくないようです。このお車代は、もし用意するのであれば、お布施の封筒とは別に用意しましょう。表書きや裏書は基本的にお布施と同様ですが、表の上部には「御車代」と書くようにします。

 

裏にはお布施袋の書き方でご紹介したのと同様に、金額や住所を書いておくと丁寧ですし、後で僧侶が迷わなくて済みます。金額については、一般的には数千円~1万円となっています。

 

もちろん、事情があってお寺が遠方にあり、僧侶にも遠方から来て頂く事もあると思いますが、そうした場合は、かかるであろう旅費に若干上乗せした金額を包むと良いでしょう。

御膳料

御膳料とは、簡単に言えば食事代の事です。かつて経読をしてもらった、僧侶と食事を共に食べるという習慣がありましたが、最近は、そういった機会がほとんど見られません。親族は食事をしても僧侶不参加というパターンが一般的です。

 

食事に参加するかしないかは、僧侶の自由ですが、食事代の代わりとして現金を渡すという習慣もあるのです。このお金のことを御膳料といいます。御膳料は食事代に相当する金額を包むことが普通ですが、キリのいい金額の5000円~10000円という金額が多いようです。

七回忌におけるお布施の金額から渡し方までこれで安心

本記事では、七回忌におけるお布施の金額相場、渡し方、マナーをご紹介しました。『お布施は気持ち』ですので、故人を供養してくださったお坊さんに対し、感謝の気持ちを込めてお渡しすることが一番大事なことです。金額だけでなく、渡し方、マナーも学んで覚えておきましょう。