【葬儀】お布施とは?書き方・包み方・相場を解説!【マナー】

公開日 : 2020/2/19

更新日 : 2020/9/10

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お布施とは葬儀や法要で僧侶に渡すお金です。聞いたことがある方も多いと思いますが、お布施の意味や書き方、相場等分からない方も多いのではないでしょうか。いざという時のためにお布施とは何か、書き方や包み方、相場を詳しく解説していきます。

公開日 : 2020/2/19

更新日 : 2020/9/10

目次

お布施とは?

お布施とは、葬儀や法要において、僧侶の方への謝礼として渡す金品を言います。あくまでも謝礼として渡すものであり、読経や戒名などの対価として支払う料金ではありません。遺族や檀家の方がお礼として渡します。

 

お布施という言葉は、その昔インドの僧侶に、貧しい家族がお礼として汚れた布を差し出したというお話が由来とされています。その貧しい家族は、他にお礼として渡せるものがなく、自分たちにとって最も良いものがその汚れた布でした。僧侶はありがたく受け取ったそうです。

 

もうお分かりかと思いますが、「布」を「施す」がお布施の起源となっています。このお話からもわかるように何を施すかではなく、誠心誠意相手に施すことがお布施の本来の意味になります。

お布施の書き方

ここからは、お布施の書き方について表書き、中袋、裏書に分けて詳しく解説していきます。

封筒の書き方は?

封筒に文字を書く際、一番良いのは毛筆ですが、筆ペンでも問題ありません。毛筆で書く場合は、薄墨ではなく黒の墨で書きましょう。

 

薄墨は、「故人が亡くなったことを悲しみ涙で薄くなった」、「突然の故人の不幸に準備が間に合わず薄くなった」といった故人や遺族への思いを込めて香典で使用します。お布施は、お寺や教会に渡すものであるため、黒の墨を使用します。

表書きの書き方

表書きは、表面中央に「お布施」等の文言を書きますが、宗教、宗派により書く文言が異なります。それぞれの書く文言について見てきましょう。

仏教(浄土真宗以外)の場合

「お布施」、「御布施」と書くのが一般的です。市販されているお布施用の封筒もこのように記載されているものが多いです。他には、「御回向料」、「御経料」、「御礼」、「戒名料」、「志」、「寸志」などがありますが、これらを使用するかどうかは地方やお寺によって異なります。

 

僧侶の方に謝礼として渡すものですので、葬儀や法要を行うお寺において、避けられている言葉を使用することの無いよう、事前にどの言葉を使えば良いか確認をしておくと間違い無いでしょう。

仏教(浄土真宗)の場合

浄土真宗では、「お布施」または「御布施」と書きます。他の宗派のように、それ以外の言葉を使用することはありません。これには理由があります。

 

浄土真宗以外の宗派では、お布施は葬儀や法要での僧侶の方への謝礼として渡しますが、浄土真宗では、僧侶の方に対してではなく、阿弥陀如来への感謝の気持ちとして渡します。そのため、僧侶の方へのお例を表すような「御経料」、「戒名料」等のほかの言葉はふさわしく無いとされ、使用しません。気を付けるようにしましょう。

神道の場合

昔から日本に民族信仰として伝わる宗教である神道では、「御礼」または「御祭祀料」と書くのが一般的です。神式の葬儀において、祭祀祈祷を行っていただいた神官の方への感謝の気持ちを表すお礼として渡します。

キリスト教の場合

キリスト教では、教会に対しての謝礼は「献金」、牧師・神父の方への謝礼は「御礼」と書きます。それぞれ別々に渡す場合と、「献金」に御礼分を合わせて渡す場合があります。教会によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。

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中袋の書き方

お布施にも、ご祝儀や香典と同じように中袋を使用します。中袋には住所、氏名、金額を記入します。金額は、表面の中央または裏面の左側に書きます。住所と氏名は裏面の左下方に書きます。

 

金額についてですが、漢数字の大字で書く慣習になっています。通常の漢数字では「一」、「二」、「三」、「十」、「百」、「千」、「万」と書くところを、漢数字の大字では「壱」、「弐」、「参」、「拾」、「佰」、「仟」、「萬」と書きます。また、「円」という漢字も「圓」を使います。

 

これは、大事な金額の記載の改ざんを防ぐために昔から行われているものです。また、金額の数字の前に「金」と書くことも忘れない様にしてください。例えば1万円の場合は「金壱萬圓」と書きます。

裏書きの書き方

裏書きは、中袋が無い場合のみ、住所、氏名、金額を記入します。中袋を使用しないのは、通常10,000円以内の少額のお布施を包む場合です。裏面の左下方に、住所、氏名、金額の順に横並びに記載します。

お布施のお札の入れ方は?

お布施などお寺に渡すお札は、新札でも旧札でも特に問題はありませんが、お礼として渡すものですので新札で用意できると良いでしょう。遺族に渡す香典の場合は、あらかじめ用意していたという印象を与えるのは失礼にあたりますので、旧札または新札に折り目をつけて用意します。

 

また、お札の入れ方に決まりがあります。中袋の表とお札の表を同じにし、お札の顔が書かれている部分を袋の上部にくる向きに入れる様にしてください。この入れ方は、慶事の際の入れ方です。御布施はお寺や教会に対するお礼として渡すものであるため、香典とは異なり、慶事の入れ方で良いのです。

お布施の包み方は?

お布施を入れる袋は、正式には、お金を半紙で包み、さらに奉書紙(ほうしょし)と呼ばれる紙に包んでいましたが、現在ほとんどの方は封筒を使っています。奉書白封筒と呼ばれる白い無地の封筒、または「お布施」や「御布施」など印刷されている専用の包みが市販されていますのでこれらを使用しましょう。

 

お布施には、一般的に水引は不要といわれています。しかし、地域により異なる場合がありますので、事前に確認することをお勧めします。

お布施の渡し方は?

お布施の渡し方は、御祝儀などと同様、切手盆(きってぼん)と呼ばれる黒塗りのお盆に載せて渡すことがマナーとされています。切手盆が無い場合は、袱紗(ふくさ)と呼ばれる四角い布に包んで渡します。この袱紗も慶弔両方で使われるものですが、紫色のものを用意しておくとどちらでも使えて便利でしょう。

お布施の相場

お布施は、感謝の気持ちを表すものですので、渡す方が決めて良いという考え方もありますが、実際相場というものは存在します。この相場は、地域や宗教、宗派により異なりますので、実際の葬儀や法要では、事前に確認されることをお勧めします。それでは、主要な法要について、お布施の一般的な相場を見ていきましょう。

葬儀の場合

葬儀のお布施の一般的な相場は、だいたい20万円〜40万円程度です。お通夜からお葬式、告別式までのお礼をまとめて渡します。お寺より戒名をつけていただく場合、この葬儀のお布施と合わせて戒名料としてのお布施を渡します。別々に分けて渡すこともできますが、一般的にはまとめてお布施として渡します。

 

この戒名料は、宗派や戒名のランク、頂くお寺により金額に大きく差があります。一般的な戒名の「信士・信女」の場合5万円〜50万円、最も高いランクの「院居士・院大姉」の場合は100万円以上となります。

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忌日法要

忌日法要とは、初七日や二七日など亡くなってから7日ごとに行う追善供養(七日参り)のことですが、こちらのお布施の相場は初七日法要、四十九日法要を除いて、3000円〜5000円程度です。

初七日法要

初七日の法要は、最近では葬儀の当日に一緒に行うことが多くなっています。これは、亡くなった日から数えて七日目が初七日となりますが葬儀の数日後になるため、何度も親族に足を運んでもらうのは、現実的に難しいからです。

 

お布施の相場はだいたい3万円〜5万円程度で、葬儀のお布施とは別ですが、包む際は葬儀のお布施と合わせて一つにまとめて用意するのが一般的です。

四十九日法要

四十九日は、遺族が喪に服す忌服期間を終える節目になります。この節目は、忌明けとも言われます。仏教では、故人は亡くなった後、新たな世界に生まれ変わるとされています。この49日目は、六道と呼ばれる6つの世界のうち、どの世界に生まれ変わるかが決まる日とされており、昔から故人が、より良い世界に生まれ変われるように法要を行っています。

 

他の七日参りよりも重要な節目となりますので、お布施も3万円〜5万円程度となります。浄土真宗では、亡くなった後すぐに成仏するため、このような考え方はありませんが、節目の法要として同じ程度のお布施を用意するのが一般的です。

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初盆法要

初盆とは、四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆をいいます。お盆は先祖の精霊や亡くなった家族の霊をお迎えして供養する期間とされており、初盆は重要な法要となります。お布施の相場は、3万円〜5万円程度です。

一周忌法要・三回忌法要

一周忌法要は、年忌法要で最も大事な法要です。遺族や親族、故人と親しかった知人が参列し、法要を行い、食事をします。お布施の相場は3万円〜5万円になります。

 

三回忌は、故人が亡くなって二年目の命日になります。こちらも一周忌と同程度の法要を行います。お布施の相場は1万円〜5万円です。

七回忌以降

七回忌以降は、参列者も少なくなり、お布施の金額も少なくなっていきます。七回忌のお布施の相場は、1万円〜3万円です。

お布施は僧侶の方への感謝の気持ち

今回の記事では、お布施の相場、包み方、渡し方など詳しく紹介しました。お布施は、僧侶の方への感謝の気持ちをお渡しするものです。ルールやマナーも大切ですが、お布施本来の意味である「誠心誠意相手に施す」ということ、感謝の気持ちを忘れずに僧侶の方にお布施をお渡しできれば、亡くなった方への供養にもつながるのではないでしょうか。